【取材の裏側 現場ノート】日本代表MF鎌田大地(26=Eフランクフルト)が、11月に開幕するカタールW杯へ向けて存在感を増している。

 11月1日に控えるW杯メンバー発表前、最後の活動となったドイツ遠征。9月23日の米国戦では、W杯のメイン布陣となりそうな4―2―3―1のトップ下で先発し、先制点など多くの好機に絡み、2―0の勝利に貢献した。アジア最終予選では、自身の不調やトップ下を置かない4―3―3で戦ったため、影が薄くなった時期もあったが、もはや過去の話。ビッグクラブが無視できない活躍を期待したい。

 ただ記者がひかれるのはピッチ上のパフォーマンスだけではない。率直なコメントだ。ドイツ遠征中の9月22日から3日間、元日本代表主将の長谷部誠(Eフランクフルト)がチームに同行したときのこと。豊富な経験値の落とし込みを期待されての試みだが、鎌田は、周囲が想像する成果をいとも簡単に裏切ってくれる。「結構、自分を持ってるタイプの人間なんで先輩に『こうしろ』とか『こうした方がいい』って言われて、それを素直に聞くタイプではない」

 以前も「ハセさんから基本的にアドバイスをもらうことはないし(長谷部と)サッカーの話、僕自身の話をすることはあまりない。どちらかというと(試合中に)僕から要求することが多い」と語っていた。もちろん長谷部へのリスペクトがあっての上だが、こんな芯の強さは、初めての大舞台であっても持てる力を存分できる一つの要素になりそうだ。

(サッカー担当・森下 久)