西武が20日の楽天戦(ベルーナ)に4―1で勝利し、カード4連敗を阻止。12日のソフトバンク戦(ペイペイ)から続いていた連敗も7で止め、CS圏内まで残り5試合で1ゲーム差とした。

 この1週間で貯金を使い果たし、負ければいよいよCS出場も危うくなる土壇場で獅子が踏みとどまった。

 初回、二死三塁のチャンスで7連敗中、ブレーキとなり続けていた4番・山川穂高が詰まりながらも中前に落とす安打で西武に44イニングぶりの「適時打」が生まれた。

 辻監督はこの場面を「どんなヒットであれ1本のヒットが山川の肩の力を抜いてくれるんじゃないかとずっと思っていた。タイムリーという形で1点先取できたのが、その後の2安打につながったと思いますし、これから山川もラストスパートをかけてくれると思います」と9月の打率が1割台に沈んでいた主砲の猛打賞を喜んだ。

 山川が不振の責任を背負い込み始めた今月中旬、指揮官は「山川にはこれまで山ほど勝たせてもらった。みんなが打てなかった時、山川がどれだけ勝利をもたらしてくれたかを考えたら、あと10試合負けたとしても山川のせいでもなんでもない。気にすることはない、肩の力を抜いて堂々としていてくれ」と本人に声かけをし、復調を待った。

 そこから7連敗が始まったのだが、この〝温情采配〟が良くも悪くも6年間貫いてきた辻監督のスタンスでもある。

「選手たちが歯がゆかったと思う。全員で戦っている中で勝利という白星が本当にチームを明るくしてくれる。これを機に残り5試合必死に戦って勝てるように頑張りたい」と語った指揮官に、山川は最後の奉公ができるか。