カタールW杯へ日本の至宝が本領発揮だ。スペイン1部レアル・ソシエダードの日本代表MF久保建英(21)は、15日(日本時間16日)に行われた欧州リーグ(EL)1次リーグ第2戦、ホームのオモニア・ニコシア(キプロス)戦に途中出場。絶妙なももトラップと股抜きパスで決勝点をアシストし、チームの2―1での勝利に貢献した。スペイン各メディアは久保の活躍を大絶賛。チームを生き返らせる“人間AED”と高評価を与えた。

 この日の久保は公式戦3試合ぶりのベンチスタート。戦況を見守るなか、チームは格下相手に主導権を握り、前半30分にMFゲバラのシュートで先制点を奪った。1―0で前半を折り返すと、後半16分、アルグシアル監督は久保、FWセルロートら3選手を投入。2トップの一角としてイキイキとプレーした。

 後半27分にチームはまさかの失点で同点に追いつかれるが攻め手を緩めず。同35分、久保は大仕事をやってのけた。カウンターのチャンスに、走り込みながら後方からの浮き球パスを太ももで絶妙にトラップすると、右足で相手DFの股を抜くスルーパス。受けたセルロートが冷静に決め、決勝点を挙げた。直後にも久保は相手ゴールを脅かすなど、好プレーを見せた。

 これでチームは初戦のマンチェスター・ユナイテッド戦に続き2連勝。E組首位に立った。マンU戦でも久保は大活躍し金星に貢献したものの、11日のスペイン1部リーグ・ヘタフェ戦では前半のみで交代。チームも敗れ、現地メディアで厳しい評価を受けていた。

 しかし、この日のチームを救うプレーは、スペイン各メディアも文句なし。スペイン「ムンド・デポルディボ」は「加速器・久保」とのニックネームを付けた上で「苦戦を強いられていたチームに、除細動器を当てた。ボールを要求し、自陣からスピードに乗り相手エリアに持ち込み、セルロートにボールを渡して2―1にした」と大絶賛。停滞していたチームをよみがえらせた働きに、自動体外式除細動器(AED)など、蘇生のために使用する除細動器だと表現した。

 さらに「エルデスマルク」はチーム最高の7評価。「ノルウェー人(セルロート)が勝ち越しゴールを決めたが、状況を変えたのは日本人の方だ。最悪の事態になるかと思われたが、出場するや否や、セルロートへの絶妙なパス。この時はセルロートは得点に結びつけられなかったが、その後はすべての攻撃に参加した。久保は再び存在感を示した別格の選手」と、存在の大きさを評価した。

 この日はカタールW杯に向けた国際親善試合・米国戦(23日)、エクアドル戦(27日)のメンバーが発表されたばかり。絶好調の久保が、故障者など暗いニュースが続く森保ジャパンも救いそうだ。