鯉の秋山がいきなり快音を響かせた。広島に入団した秋山翔吾外野手(34)が2日、ウエスタン・リーグの中日戦(由宇)に「3番・左翼」で先発。第1打席に左中間深部へ先制二塁打を放ち、貫録を示した。

 初回、先頭の田中が四球で出塁。一死一塁から、2球目の真っすぐを見事に仕留めた。由宇に詰めかけた鯉党からの万雷の拍手と、ベンチの仲間から上がった歓声に塁上で右拳を握って返礼。安打製造機があいさつ代わりの打撃で鯉の心をつかんだ。

 秋山のバットでつくった流れに乗るように二死三塁からは、37歳のベテラン・長野がしぶとく中前に落とす適時打。この一打に笑みを浮かべて生還した秋山をナインが温かく迎えた。2回の守備につく際には再び鯉党から拍手が起こり、その光景からも鮮烈なデビューとなった。