阪神・佐藤輝明内野手(23)が30日のDeNA戦(横浜)で12試合ぶりの14号ソロを放った。これで6月の月間本塁打は2本と、ちょっと少ないような気もするが、昨季のような「59打席連続無安打」といった大スランプはあるのだろうか。本紙評論家の伊勢孝夫氏の見立ては…。
【新IDアナライザー 伊勢孝夫】DeNAのセットアッパー・エスコバーから放った7回の14号ソロは実に見事だった。コース的には「真ん中高め、やや内角寄り」といったところだが、左投手のあの球はシュート回転してインハイ気味に入って来るので、相当難しい。154キロの直球をほぼ反応で弾き返したあの打ち方を見せられると、相手バッテリーもいよいよ投げるコースがなくなってしまうのではないか。穴がなくなり、攻略がより難しい打者になったなとの印象だ。さすがは4番打者といったところだ。
6月以降、一発がなかなか出なかったこともあり、この日でやっと14号。本塁打のペースは確かに落ちていた。1学年違いのヤクルトの主砲・村上がその倍以上となる29本塁打をマークしていることを考えれば、気になる人もいるかもしれないが、心配は無用だ。佐藤輝は佐藤輝で、自身の課題にしっかり向き合いながら確実な成長を遂げている。
暑さも厳しさを増し、コンディションを落としがちな季節に突入したが佐藤輝の打撃フォームには開幕以降、崩れがほとんどない。ルーキーイヤーの昨季は、慣れぬプロの連戦からくる疲労に加え、相手バッテリーの執拗なインハイ攻めにも遭いバッティングを崩され、夏場以降大きく数字を落とした。だが今年に関してはその心配もないだろう。開幕から3か月たったが、その間大きな打撃不振に陥ることなくコンスタントに安打、打点を記録し続けていることも評価したい。今の状態を継続すれば、最終的には30本塁打には到達できるだろう。7、8月の佐藤輝がどんな姿を見せてくれるか私も楽しみだ。
3番・近本も26試合連続安打と好調を持続。5番・大山の好不調の波がもう少し安定してくれれば、まだまだ面白いことが起きるのではないかと個人的にはみている。阪神のブルペン陣の層の厚さも改めて再認識した。だからこそ、DeNA相手に3連敗を喫してしまったこのカードはもったいなかったわけだが…。
(本紙評論家)












