阪神・佐藤輝明内野手(23)が19日の巨人戦(東京ドーム)で4打数2安打3打点。これぞ4番の活躍でチームを4―0の快勝劇へ導いた。
0―0の7回無死二塁、中前への先制適時打で均衡を破ると、8回二死一、三塁の打席では貴重な追加点となる中越え2点適時三塁打。「感覚はどんどん良くなっている」と試合後に手応えを口にしたように、直近4試合で17打数6安打7打点と状態を上げている。
昨季の8、9月。ルーキーイヤーの佐藤輝は相手バッテリーの徹底的な対策強化と体力的な問題に直面し、79打数12安打8打点とドン底の打撃不振に。8月22日から10月3日にかけてはリーグ記録を更新する、59打席連続無安打という屈辱も味わった。虎の規格外男にとって「夏場の克服」はプロ2年目の重要なテーマだったが、今年の8月も、2日から14日にかけて、39打数4安打の打率1割3厘とまたもブレーキ。主砲の不振とリンクするかのようにチームも8連敗と大きく失速した。
だが今回の佐藤輝の〝夏の失速〟は「技術的、体力的な問題というよりも中野、近本、大山と打線の軸が相次いでコロナ禍で離脱し、過度なプレッシャーが4番の佐藤輝一人に集中してしまったため」と見る球界関係者は多い。現在の虎打線にはリードオフマンの中野、5番打者・大山がすでに復帰。中軸の一角・近本も次週までの戦線復帰が有力視されている状況だ。
本紙評論家の伊勢孝夫氏も「中野、大山が打線に戻ってきたことで随分と精神的にも佐藤輝は楽になってきたのではないか。第4打席の適時三塁打は、多少コースが甘かったとはいえ初球の変化球を思い切りよく振りぬいたもの。精神状態がいい状態でないと、なかなかあの球には手が出ない」と指摘した上で「打撃フォームを見ても体は開いていない。心身の状態は『ひと山越えた』と表現していいだろう。ここから数字を上げていくはずだし、プロ2年目の選手として確実に段階を踏みながら成長している。今後も継続的に4番打者として起用し続け『苦労させながら』大きく育っていってほしい」と語る。
「点」に分断されていた阪神野手陣は、主力選手たちの復帰で徐々に「打線」としての機能を取り戻しつつある。シーズンは残り30試合。「逆襲の虎」の中核を担うのは、やはり佐藤輝だ。












