鉄人・小橋建太(55)が、DDTの前KO―D無差別級王者・遠藤哲哉(30)に金言を授けた。6月の「サイバーファイトフェスティバル」でノア・中嶋勝彦の張り手で失神KO負けした失意の男に、再起の方法をアドバイス。参考にするべき人物として挙げたのが、天下統一を果たした戦国の名将、徳川家康だ。
遠藤は、小橋がオーナーを務める東京・世田谷のエニタイムフィットネス等々力店を訪問。中嶋戦で脳振とうを起こし欠場と王座返上を余儀なくされたが、24日後楽園ホール大会での復帰を報告するためだ。
開口一番、小橋が「ダメージは大丈夫?」と優しく声をかけると、遠藤は「完全に抜けまして、今まで通りの強度でトレーニングを行っています。リング練習も問題なくできているので」と返答。すると小橋は「自分で立ち上がっていくしかないよな。こういうピンチだから本当の遠藤哲哉を出せるのが今なんじゃないかな。今がそのチャンス」と励ました。
遠藤は試合中に意識を失い、気がついたときは病院のベッドの上だった。現役時代の小橋も〝不沈艦〟スタン・ハンセンらと激しい試合を行い、記憶をなくした経験は何度もある。「付け人時代、試合が終わって(ジャイアント)馬場さんの背中を流しているときにふらっとして、後ろの壁についていた金具でパッと我に返ることもあった。今もその傷は背中に残っている」
大先輩の経験談を聞くうちに、遠藤の闘志がみなぎってきた様子。それを感じ取った小橋は「俺は遠藤くんに足りないのは怒りだと思う」とした上で「昔、徳川家康が戦に敗れて命からがら逃げ帰った姿を描かせた絵が残っている。それを見返して怒りを湧き起こしたように、誰に対しても怒りを出せるようにならないといけない」と熱弁を振るった。
家康は三方ヶ原で武田信玄に敗れた直後の姿を描かせ、その後も自らを戒めたとされる。「自分が倒れた試合は見た?」と問いただした小橋は、同じように中嶋戦の試合映像を見返すことで怒りの感情を引き出せるようにしろと助言した。
もちろん、時が来ればリベンジも果たす必要がある。「いずれ当たることがあれば、自分自身の思いをぶつけていかなければならない」
最後まで鉄人の一語一句に耳をかたむけていた遠藤は「必ずこの経験を無駄にせずに、自分の中にプラスにして、また新たな遠藤哲哉というレスラーをつくり上げていきたいと思います」と約束。生まれ変わった姿に注目だ。












