〝羽生推し〟の中国人記者が感謝のメッセージだ。フィギュアスケート男子で五輪2連覇の羽生結弦(27=ANA)が、今後は競技会に出場せずプロアスリートに転向することを表明。絶大な人気を誇る中国でも大きな注目を集めている。
2月の北京五輪期間中に本紙が紹介した中国紙「ハルビン日報」の王坤氏は、マスクに「プーさん」のシールを貼り、リュックサックに羽生の写真や埼玉・羽生駅のキーホルダーを付けた〝羽生愛〟にあふれ、スケート担当記者(当時)として大会の取材にあたった。
その王氏によると、この日に羽生が会見を開くことは中国版ツイッター「ウェイボー(微博)」でまたたく間に広がり、話題になったという。現地の反応については「中国メディアも注目し続けていて一部では『引退発表』とされていましたが、微博内は『彼の言葉に耳を傾け、彼の決断を受け入れよう』とのコメントが多かったですね」と振り返った。
羽生の演技を初めて見たのが12年前だという王氏は当初ファンとして魅了され、北京五輪ではプロの記者として取材した。「彼は偉大なアスリートの一人ですが、順風満帆だったわけではありません。ケガや重圧などいばらの道を乗り越え、常に挑戦を続けてきました。だからこそ成功できるか分からないクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)にも挑んだのだと思います」
さらに羽生が他のアスリートとは異なる点を挙げた。「スケートリンクへの思いの深さを感じます。足を踏み入れるときも出るときも氷に頭を下げるのは彼だけです。きっと彼にとって氷は戦場であり、夢であり、人生そのもので、氷は生きているように映っているのでしょう」
王氏は〝最後の五輪〟で「ボランティアに『ありがとう、ご苦労さま』と中国で声を掛け、お辞儀をしていた姿や(大会マスコットの)ビンドゥンドゥンと触れ合う姿に多くの人が癒やされました。彼は国境を超えて愛されています」と改めて実感。また、会見を受けて「私は彼に多くの感動と勇気をもらいました。彼の決断を尊重したいです」と感謝の思いを口にした。












