13日の巨人戦(甲子園)に13―0と圧勝した阪神だが、スッキリしないシーンもあった。
試合後の矢野燿大監督(53)も「よう分からん。本人の状態なのか…」と言葉を濁したが、この日故障明けで「5番・一塁」で登録即先発した助っ人ジェフリー・マルテ内野手(31)の想像以上の「走れなさ」だ。
マルテは5月下旬に今季2度目の右脚のコンディション不良を発症し、登録抹消。その後、再発防止へ細心の注意を払いつつ、患部の治療とケアに時間を割き、ファームで実戦復帰。12日の二軍戦では2本のアーチを放つなど、再昇格へ向け、満を持してのこの日の昇格でもあった。
「とにかくランナーを返すことだけを考えていたよ。久しぶりの合流になったけど、チームの力になることができてよかったね」と初回の復帰後、初打席から2打席連続で適時打を放つなど2安打2打点。確かに期待された打撃では、チームに貢献した。
だが、一塁守備・打者走者としての走塁のマイナス面は、誰の目にも明らかだった。2回のポランコの一、二塁間を抜けた右前打や3回二死一塁の八百板の一塁線を抜けた当たり(記録はマルテの失策)では、構えた位置から、1、2歩脚を動かすのがやっと。
3打席目の4回二死の打席では、遊ゴロを敵の遊撃・中山がはじき、もたついていたにもかかわらず、悠々アウト。俊足の打者でなくとも、一塁を「セーフ」で駆け抜けられるほどの当たりではあっただけに、3万9124人の大観衆も一瞬「えっ?」とどよめくほどの鈍足ぶり。さすがに矢野監督も、ここで見切りをつけ5回の守備から北條を一塁に投入した。
試合後の矢野監督は「やっぱり打つだけじゃないのでね野球は。しっかり守ることも必要だし、最低限走るってこともできないと試合の中で使うってことはできない、という判断で代えました」と交代を説明した。
得点力アップが懸案事項のチームにおいて、昨季も71打点を稼いでいるマルテは、是が非でも頼りたい存在。だが離脱の原因となった脚に依然として〝不安〟があるようでは、今後の先発起用もおぼつかなくなるだけに…。もろ手を挙げては喜べないマルテの復帰劇となった。












