新たなスター誕生の予感だ。第104回全国高校野球選手権大会(甲子園)第6日の第2試合は高松商(香川)が佐久長聖(長野)を14―4で下して3回戦進出を決めた。
プロ注目のスラッガー・浅野翔吾(3年)が観衆のド肝を抜く2本塁打で文字通り打線をけん引。まずは1点リードの5回だ。二死から右中間へ低い弾道で突き刺した一発。「前の打席まで前に突っ込んでいた」という修正点を意識して、真っすぐを手元まで呼び込んで「右手でしっかり押し込めた」と、逆方向へのオーバーフェンスで球場をどよめかせた。自身も「ライトフライかなと思った」という浜風を切り裂く驚愕弾に怪物感が漂った。
この一撃で清原和博(PL学園)を超える高校通算65号をマーク。勢いそのままに次の打席では自画自賛の一発を叩き込んだ。4―2で迎えた7回、無死一塁から「前の打席で真っすぐを打っているので、次は変化球が多くなる」と読みを働かせて5球続いたスライダーを左翼席へ鋭いライナーで運んだ。「あのホームランは完璧」と、試合の流れを決める貴重な中押し弾を喜んだ。
長尾監督が今春の練習試合で相手校の監督から「浅野が一番だったら嫌」という感想をヒントに「1番」が主戦場となった。「デッドボールでもフォアボールでも塁に出られたらいい」と出塁に強いこだわりを持つ。この日は4打数3安打2四死球と6打席で5度の出塁で、16安打14得点と大暴れの打線を活気づけた。
指揮官が「気が優しく力持ちというドカベンの山田太郎タイプ」と評す浅野。背中でチームをけん引する主将が、プロスカウトらが熱視線を送った大舞台でその魅力をいかんなく発揮した。












