【赤坂英一「赤ペン!」】「これじゃ野球が面白くなくなる。もうちょっと考えてもらいたいよ!」。ロッテ・伊東監督が今季から導入されるコリジョン(衝突)ルールに対して異議を唱えた。
このルールは、本塁上で走者の走路をふさぐ捕手のブロック、その捕手への走者のタックルを禁止するものだ。両者が交錯してケガをするケースが少なくなく、2013年にはヤクルト・田中雅が阪神・マートンに激しくぶつかられて鎖骨を骨折している。そうした事故と故障を未然に防ぐ目的で作られた規則である。
しかし、おかげで野球の見せ場のひとつだったクロスプレーが消滅することになる。これに伊東監督がかみついたのだ。
「いままではギリギリのタイミングで走者が突っ込むのか、それを捕手がどうやって防ぐのかっていうところが面白かったわけでしょ。でも、コリジョンルールでは、ほとんどのケースがセーフになってしまう。これじゃ面白みも醍醐味もないよね。見てるファンにとっても、どうなるんだろうってドキドキするものが感じられないんじゃないかな。捕手出身のぼくとしては、ルールを決める人たちにもう少し考えてほしいんですけどね」
1980年代から約20年、西武の正捕手を務めていた伊東監督は、常に体を張って本塁を死守していた。味方の清原やデストラーデたちがよく巨体を利して相手捕手を吹っ飛ばしていたため、伊東監督は何度も報復の標的にされていたのだ。そういう火花の散るようなクロスプレーが、セではなかなか見られないパの売り物でもあった。昔の激しさ、面白さを失ってはならないという主張には確かに一理ある。
マスコミに報じられる機会こそ少ないが、伊東監督のコメントは明快で面白い。ルーキー平沢についても、「高卒新人としてのレベルは高いが、プロのスピードとキレに追いついてない。プロは競争なんだからシビアに査定せざるを得ません」と厳しく評価。そう言いながら、「二軍で経験を積ませるのもいいけど、一軍と二軍ではまったく野球が違うんで、一軍に置いておくのもひとつの手。そこが悩みどころなんです」。結局は13日のオープン戦後に二軍落ちを決めたが、監督の複雑な胸中が部外者にも実によくわかる説明だった。
コメント力の乏しい外野手出身の監督は、伊東監督を見習うべきだ。誰とは言いませんけど。












