和歌山県紀の川市の住宅地で2015年2月、小学5年生の森田都史くん(11=当時)が殺害された事件で、殺人等の罪に問われている中村桜洲被告(24)の第2回裁判員裁判(浅見健次郎裁判長)が7日、和歌山地裁で行われた。

 6日の初公判同様、黒ズボンにはんてん姿で出廷した中村被告は、検察側が凶器の刃物を提示すると指をさした。見覚えがあるか聞かれ「あるよ。あります。僕のです」と小さな声でうなずいた。

 その後、中村被告の父親が証人として出廷。都史くんと遺族に対して謝罪した。

 子育てについて、大半のことを妻に任せてきたという父親は、中村被告について「中学くらいから内向的になったが、思春期なのでおうように受け止めていた」と話し、腹を割って話してこなかったと明かした。

 中村被告は高校中退後、次第に家族に暴力を振るうようになり、包丁の柄で頭を叩かれたこともあった。父親は「過激で驚いた」と言いつつも「接し方を気をつけないとな」と思っただけだったという。被告が刃物を購入したり、研いだりしていることも知っていたが「危なっかしかったが、若いころの趣味の範囲。自制はあると思っていた」。

 ここまでは終始、落ち着いた様子で聞いていた中村被告だったが「父親が大学の先生をやってて、その子供なら勉強ができて当たり前というのを周囲から言われて、プレッシャーに感じていたら申し訳ない」との父親の話には激しく首を振った。逮捕直後、一部で学力コンプレックスも指摘されていたが、否定したいようだ。

 また、検察官が父親に「今、被告人が横にいますが」と話した際には、そちらに向けて手を振ってみせるなど、ふざけた様子を見せた。

 被告人質問で、中村被告がどのような証言を行うか気になるところだ。