高市早苗首相は8日、昨年10月の自民党総裁選などで自身の陣営が対立候補を〝誹謗中傷動画〟作成・投稿した報道について取材に応じた。

 IT会社代表の松井健氏は7日までに、共同通信社のオンライン取材に応じた際、高市首相を当選させる目的で小泉進次郎防衛相を「操り人形」などと批評する動画を独自の生成人工知能(AI)ソフトで作成、投稿したと証言。高市首相の秘書からは「小泉氏を逆転するにはどうすればいいか」と相談されたと明かし「ネガティブな発信」を提案したと説明した。

 永田町関係者によると、高市首相はこの日、報道陣の取材に対し「(総裁選で)他の候補者の誹謗したり中傷したりというようなことは、私の流儀でもありませんし、決してそれはやっておりません。それから衆議院選挙につきましても、過去年以上、衆議院議員をやっておりますけども、これまでの選挙で対立候補の批判をしたり、中傷したりということを、私は一切やっておりません」と語ったという。

 中道改革連合の小川淳也代表は自民党総裁選の中傷動画作成をめぐり、共同通信の取材に応じたIT会社代表の松井健氏が、高市首相の秘書と打ち合わせたうえで作成した証言したことを受けて「首相のこれまでの答弁や弁明の信ぴょう性にさらに疑問が付された」と説明責任を求めた。

 日本共産党の小池晃書記局長は国会内で行った会見で「本当に逃げまくってきたじゃないですか」と述べ、衆参での集中審議を強く要求。そのうえで「この秘書さんを含めた、あるいは動画を作成した男性の証人喚問も今後は必要になってくる」とした。

 自民党内の受け止めはどうか。

 ある自民党議員は「高市内閣支持率は若年層を中心に支持率が下がっているとニュースで知ったが、誹謗中傷動画への国会答弁や対応などで、そうなったかは疑問が残った。中東情勢を受けた物価高や物価対策への評価がされていないのだと分析しています。今回の中傷動画問題は、野党側にも広がる可能性も出てきている。修羅場は乗り越えるためにあると言うが、高市首相は説明責任を果たして乗り越えてほしいです」と語った。