米国とイスラエルがイランを攻撃してから1か月以上が経過。事実上のホルムズ海峡封鎖など中東情勢が悪化したことで石油の確保が問題となっている。日本政府は石油備蓄の追加放出を検討。生活への影響が心配されている。

 SNSで話題となったのはある銭湯の投稿だ。シャワーの出しっぱなしなどお湯の無駄遣いをしないよう呼び掛けるもので「燃料高騰のため、今後の営業にも影響しますのでお控えください」と要請していた。

 燃料以外にも石油製品でプラスチックや合成繊維の原料となるナフサの不足も懸念されている。聞き慣れないナフサだが、パソコンや薄型テレビ、ワイシャツや衣料品など身近なものに使われているだけでなく、医療用品の原料にもなっている。

 高市早苗首相は3月30日に赤沢亮正経産相を「中東情勢に伴う重要物資安定確保担当大臣」に任命。高市氏はXで「国民の皆様の命と暮らしを守るため、石油製品を始め、中東情勢の影響を受ける重要物資の供給状況を総点検し、海外を含めたサプライチェーン全体を踏まえた、重要物資の安定確保のための具体的対応方針の検討を進めてもらいます」と赤沢氏の任務を説明した。

 重要物資の安定確保の進展次第では値上げなどで国民生活に影響が出てくる。そうなれば国民の不満は高まる。

 永田町関係者は「イラン情勢悪化の直接的要因は高市氏ではないので、しばらくは国民も政権批判とはならないのではないか。しかし、改善の兆しがなければいずれ不満は爆発しかねません」と懸念した。

 4月からは社会のさまざまな制度が変わる。改正道路交通法施行で自転車にも青切符制度がスタートし、〝独身税〟と指摘される子ども・子育て支援金制度も開始。不満が現政権に向けられてしまうかもしれない。春からは厳しい政権運営となりそうだ。