巨人・阿部慎之助二軍監督(41)が、厳戒モードが続くジャイアンツ球場で“天使”とあがめられている。現在、唯一の練習場所としてナインが集結するG球場では、阿部二軍監督が大胆な環境整備に着手。中でも、裏方業務をこなすスタッフたちにさりげなく施した措置が反響を呼んでいるのだ。厳しさばかりが注目される鬼軍曹が見せた「優しさ」とは――。
きたる日を信じ、チームを一時解散させた巨人では主力組が個別で調整を行い、それ以外の若手らはファームで鍛錬を積んでいる。その舞台となっているのがG球場だ。選手が練習できるのは現状で同施設だけ。新型コロナへの警戒レベルも引き上げられ、報道陣の立ち入り自粛を要請するなど球団側も最善策を模索している。
選手にとって“生命線”にもなるG球場は、今季から同球場を主戦場とする阿部二軍監督の意向が各所に反映されている。目立った点では、試合で使用するベンチ。3月上旬から「こっちの方が動線がいい」とクラブハウスや室内練習場に近い三塁側に変更している。
ただ、阿部二軍監督のG球場改革には、まだ続きがあった。右翼後方のブルペンに隣接する小屋を整理し、相手チームのトレーナー用のベッドを置けるスペースを確保。さらに、左翼ポール近くにある2階建ての建物内の改造は“陰の仕事人たち”をシビれさせた。
G球場関係者は「阿部(二軍)監督が裏方さんのためのスペースを作ってくれたんです。感激しました。正直、そこまで裏方さんに気を使った人は今まで見たことがない。やはり超一流の捕手だと視野の広さも違うんですかね…」と感動を隠し切れなかった。
左翼側の建物は通常、ビジターの選手や審判員が着替えやシャワーを浴びる際などに使用される。そこへ、決して広いスペースとは言えないまでも、2階の一角に裏方さんたちの待機場所を用意したのだ。
どういう思いからの行動だったのか…。阿部二軍監督は「グラウンドキーパーさんとかの部屋がなかったからさ。真夏とか暑い中で大変じゃん。だから、ちょっとでも(休憩場所などが)あればなと思って」と語っていた。
スムーズに練習や試合をできるのも、グラウンド整備などをこなす裏方さんたちの力があってこそ。スタッフの一人は「僕らのことなんかいいのに…。その気持ちだけでも十分です」と最敬礼だった。
現役時代から人一倍、裏方スタッフを大切にしてきた阿部二軍監督。若手育成には鬼の顔をのぞかせるが、裏方さんへの思いは変わらない。












