テニスの4大大会「ウィンブルドン選手権」がロシアとベラルーシの選手の出場禁止を決定した件を巡り、政治的トラブルを経験してきた選手から批判の声が上がっている。

 ロシアによるウクライナ侵攻を受けて今回の決断に至ったが、アラブ系の女子選手として初めてWTAツアーで優勝を果たしたオンス・ジャブール(27=チュニジア)が猛反発。チュニジアはイスラエルとパレスチナとの長年にわたる紛争を理由に、同国テニス協会が「イスラエル人選手との対戦は拒否するように」と通達していた。しかし、ジャブールは一昨年にイスラエルの選手と対戦。試合には勝利したものの、多くのチュニジア国民からバッシングを受けたという。

 そんな中、ジャブールは英公共放送局「BBC」を通じ「とても厳しい決断だ。ウクライナの人々がどんな思いをしているか理解しているし、私は戦争には完全に反対だ」との考えを示した上で「スポーツと政治を決して混同してはいけない」と言い切った。

 運営側は「可能な限り強力な手段でロシアの世界的影響力を制限する」と意図を説明しているが、ジャブールの怒りは収まらないようだ。