【大下剛史・熱血球論】各球団のキャンプも終わり、いよいよオープン戦が本格化する。プロ野球ファンの皆さんも、さぞや今月25日の開幕が待ち遠しいことだろう。
やはり気になるのは古巣の広島だ。長らく4番を務めていた鈴木誠がメジャー挑戦のため抜け、オフに目玉となるような補強もしていない。これから各メディアで行われる評論家諸氏による順位予想でも、そう高くは評価されないだろう。
今キャンプでは「ポスト鈴木誠」として、新人の末包昇大(25=大阪ガス)と中村健人(24=トヨタ自動車)が脚光を浴びたものの、やはりプロでの実績がない選手はやってみなければ分からない面が多い。過度に期待を寄せるのは禁物だ。
しかし、マイナスな要素ばかりではない。幸いなことにカープの野手陣は粒がそろっている。キャリアを積んできたベテランに、新人も含めた未知の戦力をやり繰りすることで、ライバル球団と互角に戦うことは十分に可能だ。捕手の坂倉や中村奨が複数ポジションで準備しているように、首脳陣にもその算段はあるのだろう。
こうなると大事になってくるのは「見極め」と「覚悟」だ。あっちもこっちもと目移りしているようでは選手もついてこない。オープン戦の結果も大事だが、日頃の練習態度にも目を光らせ、こいつとなら心中できるという選手を見つけ出す。若手を育てる上で何よりも重要なのは相互の信頼関係だ。信じて使い続ければ選手も期待に応えてくれるものだし、ハートで一枚岩となったチームは強い。
カープは伝統的に、そうやってチームづくりをしてきた。マイナス思考になっても妙案は浮かんでこない。今年は就任3年目を迎えた佐々岡監督以下、首脳陣の腕の見せ所でもある。もう逃げも隠れもできないのだし、腹をくくって大暴れしてもらいたい。(本紙専属評論家)












