これぞケガの功名か。一軍首脳陣全員が不在という非常事態に陥っている中日がプラス思考で一丸となっている。

 立浪新監督と西山バッテリーコーチが3日に新型コロナウイルスの陽性判定を受け、濃厚接触の疑いがあるとして一軍の落合ヘッドらコーチ8人を含む計9人が宿舎で隔離となっている。しかし、沖縄・北谷の一軍キャンプで指揮を代行する片岡二軍監督は影響について問題なしを強調する。

 一軍首脳陣は隔離中の宿舎の自室で生中継されている練習を常時チェック。気づいたことがあれば、中村紀打撃コーチらが適宜、タブレット端末を通して遠隔指導している。根尾ら野手陣についても片岡二軍監督は「いらないことを言うと迷うので、打撃コーチがリモートでアドバイスしている」とし、立浪監督からは「画面で練習を見ながら『もっとしっかり振らせ』とか電話がくる。もどかしい気持ちだとは思うが、逆にテレビのほうがよく見えることもある。いろんな方向から見てアドバイスしている」と明かす。

 選手たちにも動揺はない。球界最年長の福留は「手を抜いたり、そういう選手がいるわけでもない。自分たちで必死に取り組んでいて、ステップアップするためのいい経験」と言う。

 新キャプテンの大野雄は「特別変わることはない。グラウンドに帰って来られたときに成長した姿を見せることができれば。安心してホテルにいてください」と泣かせるコメントを発し、高橋周も「自分たちがしっかりやりたい練習をすればいいだけの話なので。別にいてもいなくても、そんなに気にならない。やるのは個人なので」と冷静に受け止めている。

 片岡二軍監督は「プロ野球やから誰か見てるからやるとか、見てへんかったらサボるとか、という選手はなかなかいませんよね。僕らの時はいましたけど、今はもうみんな真面目ですよ」と目を細める。中日ナインは自覚を持ち、窮地を好機に代える。