中国の元副首相に性的関係を強要されたと告発し、行方不明になっている中国女子テニス選手・彭帥(35)がシンガポールメディアの取材に応じ、性暴行被害を否定。物議をかもすなか、ある人物の存在から、いまだ中国政府の支配下にあるという疑念が湧き起こっている。

 彭は上海で行われたクロスカントリーのイベントで、同国バスケットボール界のスター・姚明氏らと談笑しながら移動中にシンガポール「早報」の直撃に足を止めた。同メディアで公開された約8分間の動画では、最初に「あなた、撮影しているの?」とやや警戒しながらも「ここまぶしいから、こっちでもいい?」とにこやかに取材に応じ始めた。

 記者から、身の安全や監視を心配されていることを問われると、怪訝な表情を浮かべ「なんで誰かに監視されているの?、私はずっと自由よ」と回答。「とても重要なことを強調したい。私は性的暴行被害にあったと言ったことも書いたこともない。ウェイボーに書いたことは私のプライベートなこと。みんな誤解している」と、やや強い口調で語った。

 しかし、渦中の人が突撃取材を受け、ここまでスラスラと重要なことを話すだろうか…。「早報」が中国政府寄りのメディアであることもあり、またまた中国政府に言わされている疑惑が再燃。人権活動家で弁護士の滕彪氏はツイッターで「彭は性的暴行被害を告発してないと言い(中国共産党に言わされ)、世間が誤解していると言う」とやらせだと記述。「この政治的プロパガンダを投稿すればするほど、彭が自由で安全ではないということになる」と批判した。

 また台湾「今日新聞」はネット上で「言わされている」説が沸騰中と報道。根拠として姚明氏の存在を上げ「姚明はすでに過去に中国人民政治協商会議に出席し、共産党中央委員会に忠誠心を示している。姚の登場は、彭氏がまだ北京当局の支配下にあることの証拠であると、多くの人が考えている」と記した。

 うさんくささ満点の動画であることは間違いない。