【デスクと記者のナイショ話】

 デスク:なんか今年は「飛ばないボール」を使ってるらしいな。(別表を見ながら)本塁打の数が去年より明らかに少なくなってるって。

 遊軍記者:ネットニュースが取り上げて、2ちゃんねるでちょっと騒いでましたね。先日は一部夕刊紙が報じてましたけど…。結論からいえば、現場ではそんな騒ぎは起きていないですよ。

 デスク:オレは明らかに飛ばないと思うんだけど…。それに巨人の選手が「飛ばない」ってコメントしてるらしいじゃないか。

 巨人担当記者:高橋由は「例年こんなもんじゃない?」って感じでしたし、首脳陣は「そう言われてみればそんな気もしないでもないけど…」ってレベルです。ボクらは筒香(DeNA)が東京ドームの看板に当てた一発(推定飛距離140メートル)を見てますから。あれを目の当たりにして「飛ばない」とはなかなか言えないですし、ホントに「飛ばない」って口にした選手がいたとしたら、打てない理由をボールのせいにしているわけで、かなり情けないですよ。

 デスク:ほかの球団はどうなんだよ。

 阪神担当記者:藤浪は「飛距離に変化は感じないですね。握った感じも変わらないです」って言うてましたわ。

 ソフトバンク担当記者:捕手の鶴岡は「打者の打球を見ていてもボールが飛ばないという印象はありません」で、内川は「ここまでのところ、飛ぶ飛ばないは特に気にならないですね」。36イニング連続無得点もありましたが、そのうち21イニングが東日本が冷え込んだ時期の仙台のナイターで、両チーム合わせても1得点だけだったため「あれだけ気温が寒いと体が動かないからバットの出が悪くなるし、ボール自体も飛ばない」との“気温説”を唱える声はありました。

 DeNA担当記者:ウチは「飛ばない」どころか、まるで逆ですね。川村投手コーチは「逆に飛んでいるイメージ。あんなとこまで飛ぶかな、という打球はあったよ」ですって。投手陣も総じて「特に変わっていない」と口を揃えています。

 デスク:でも実際、ロースコアの試合展開は去年よりも増えてるぞ。

 遊軍記者:増えているのは確かでしょうが、取材現場での反応を聞いていると、原因がボールじゃないというのも確かじゃないんですかね。前回の「飛ぶボール」は現場で「おかしい」という声が明らかに多かったわけですし、それに「飛ばないボール」にして誰が得をするんですか? もともとNPBは、飛ばしたいから飛ぶボールにこっそり変えたんですよ。

 NPB担当記者:一応、NPBでも聞きましたけど「納入前に反発係数の検査をしているし、その数値は変わっていない。ボールが飛ばないという話は初めて聞いた。これまで問い合わせもない」という返答でした。

 デスク:うーん、巨人を嫌いなヤツが、巨人戦だけこっそり飛ばないボールに変えたりとかしてんじゃないのか。

 遊軍記者:去年の巨人があまりに打ちすぎて、今年との落差が激しいのは分かりますが…。「陰謀論」はやめときましょ。同じく本塁打が激減してる広島でさえ、そんな情けない声は出てないんですから。