女子プロレス「スターダム」の安川惡斗(あくと=28)が19日、都内の病院を退院した。2月22日に東京・後楽園ホールで行われた世IV虎(よしこ=21)との試合が“凄惨マッチ”になり、顔面が崩壊。頬と鼻、左眼窩底の骨折を負ったほか、両目の網膜しんとう症で入院していた。退院後、初のインタビューに応じた安川は、世間にも衝撃を与えた「騒動の一戦」を振り返ると同時に、世IV虎への思いを激白した。
――2月24日に入院してから、24日目での退院になった
安川「長かったです。早く退院したいと思っていたけど、なかなか視力の方が芳しくなくて…。それにしても暖かくなりました。入院した日はすごく寒くて。春が来たんですね。
――まだ介護なしには歩けないようだが、目の状態は
安川:シルエットと色は分かります。時計の長い針と短い針の区別もつきますし、目線を合わせることも。これも4~5日前からですね。
――目が見えない状況で試合は大騒動になった
安川:入院2日目ぐらいから耳に入りました。ヤフーのアクセスランキング1位になったって。「何だ? 何が起こった?」という気持ちでした。麻酔が切れた時は痛みと、見えないもどかしさで爆発して…泣きました。
――どう感情をコントロールしたのか
安川:免疫がついているので、打たれ強さはあると思います。いろいろなことがあって、中学生の時に命を絶とうとしたことがあるんです。「まぜるな危険」の洗剤を吐きながら飲み干して。舌に針が刺すような痛みがして、気がついたら病院にいました。それに…。
――それに
安川:顔を見られないから言える部分がありますが、腫れてメソメソ泣くなら、最初からリングに上がりません。もともと(白内障で)右目が見えず、左もコンタクトをして(視力)1・0くらい。見えないことへの耐性ができていたんでしょう。
――病室では何を考えていたのか
安川:あの試合前(の調印式で)世IV虎さんから「土下座しろ」って言われた時から空気が変わった気がする。あそこでどうすれば良かったのかなって。何を求めていたのかは世IV虎さんしか分からない。私ばかり口を開くのはフェアじゃない。彼女がどう思ってああなったのか、私も知りたいです。
――試合のことも
安川:世IV虎さんと試合で当たるときは厳しい(攻撃)のをいただいていたので、あの時も何となく分かっていた。顔が腫れるのは覚悟していました。最初は世IV虎さんが頭に血がのぼっていたような気がしますが、最後は私の方がのぼっていました。ケンカ両成敗と言いますか、私もケンカを買ってしまいました。止めてくれないと、私も止まらなかったと思う。
――世IV虎に対してはどんな気持ちか
安川:若いですし、失ったものとか、全部取り戻せるので閉ざさないでほしい。私は何度も信頼を失ってきたけど、前を向いてきた。あの時、命を絶たなくて良かったなって思う。だから「待ってるよ」って、それだけです。私が最高の状態に戻ることが、彼女が一番安心することだと思う。
――復帰のめどは
安川:骨がくっつくのに1か月、強化するのに3か月と言われました。体づくりも含めて、10月かなと思っています。あいさつだけになりますが、29日の後楽園ホールで元気であることを伝えたい。できれば顔のガードも外して、全部さらけ出してリングに上がりたいです。
――こういう形で「安川惡斗」の名が広まった
安川:マイナスをプラスにするちゃっかりものなんです。チャンスに変えていきますよ!
☆やすかわ・あくと=本名・安川祐香。1986年11月13日生まれ。青森・三沢市出身。日本映画学校を卒業後、女優として活躍。舞台で出会った愛川ゆず季の影響からスターダムのプロテストを受け、2012年2月5日新木場1stRING大会のはるか悠梨(加藤悠)戦でデビュー。昨年は甲状腺の悪化と白内障の手術で長期欠場し、12月に復帰していた。162センチ、57キロ。
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