渦中の女子プロレスラーが再スタートの第一歩を踏み出す。2019年12月に引退した葉月(23)が10月9日のスターダム大阪城ホール大会で現役復帰する。同期コグマとのシングルマッチが決まったが、団体への不満を口にして辞めた経緯があるため、復帰には賛否両論があるのも事実。この現状に当の本人は何を思うのか。2回にわたりお届けするインタビュー前編では、引退から復帰に至った〝真相〟を激白した。


【葉月インタビュー前編】

 ――8月29日汐留大会に登場し、現役復帰を電撃表明した

 葉月 タイミングはいろいろ見ていて、スターダムのアイコンって言ったら(岩谷)麻優さんじゃないですか。いるところに登場した方がいいのかなっていうので汐留でした。

 ――いつから考えていた

 葉月 花の大会(5月23日の木村花さんメモリアル興行)があってから、やっぱりプロレス好きだなって思って。でもやるやらないは結構迷って、汐留に出る1か月前からいろいろ動き出した感じです。何が背中を押した? ツイートした時にお客さんが復帰を待ってくれていたのが一番大きいかもしれないです。

 ――汐留のリングに登場する直前の心境は

 葉月 楽しみもあるけど、スターダムは展開が早いから知らない人も多いだろうなって。辞め方が辞め方だったので、100%の歓迎はないだろうなって思っていた。何より久々にリングに上がるという緊張感が半端なかったです。リングに上がった瞬間、足が震えてましたし(笑い)。

 ――客席の反応は

 葉月 知ってくれている人は「うわー」みたいな感じだったけど、知らない人の方が多いのかなって。名前は知ってるけど、試合は見たことない人が大半なんだろうなって感じでした。

 ――その後の反響は

 葉月 予想通りでしたね。賛成する人はするし、しない人は「あんな辞めた方をしたのに、自分の発言に責任持て」と言ってくるんだろうなというのは分かっていたの。やっぱりそう思う人は思うよなという感じです。

 ――ジュリアは「社会で通用しなかったんだろ」と厳しい言葉を述べた

 葉月 そうですね。社会で通用しなかったから戻って来たんじゃないかなって(笑い)。まあ、プロレスが好きだから戻ってきたという感じです。40歳とかになって復帰しますと言っても動けないじゃないですか。だったら今、誰に何を言われても復帰しようと。

 ――改めて聞くが、なぜ19年に辞めたのか

 葉月 人間関係のゴチャゴチャですね。信用できないなとなって。(ロッシー)小川(エグゼクティブプロデューサー)さんからは「今辞めてもいつかやりたくなるよ」と言われて止められていたけど、自分が誰の意見も聞かず「もういいから。辞めるから!」ってお客さんのことも考えずに。若気の至り? そうですね。子供だった部分が…。

 ――一部で直前に加入したジュリアが原因ともささやかれた

 葉月 そうじゃないですね。ジュリアが来る前から引退すると決めていたので、そこは関係ないです。

 ――引退セレモニーで団体への不満を口にした

 葉月 言っていいことと悪いことがあるからこそ、全部が全部表に言ったわけじゃないと思う。でもみんながみんな幸せに「この団体がいいから辞めます」というのはないのかなと思っているので、あれはあれで新しい辞めた方だし、辞め方は人それぞれなのかなって。ただあれがなかったら、戻りたいと思ってないのかもしれないですしね。