新日本プロレスの最高峰リーグ戦「G1クライマックス」が18日、エディオンアリーナ大阪大会で開幕。Aブロック公式戦で優勝候補最右翼のグレート―O―カーンがタンガ・ロアを処して歴史的初勝利をあげるとともに初出場初優勝をほぼ確実なものとした。

 オーカーンは昨年大会中にウィル・オスプレイのセコンドとして乱入し新日本侵略を開始。上陸があと1か月早ければ飯伏幸太の連覇を阻む存在だったはずであり、待望の初出場となる今大会では優勝候補の最右翼と一部で目されている。

 同じく初出場のタンガと激突したオーカーンは、格の違いをみせつけた。姑息なことにセコンドの邪道が介入し、竹刀攻撃からのOJK(変形クロスフェース)に捕らえられたが、真のスーパーヒーローは数的不利にも卑劣な凶器攻撃にも屈しない。常人離れした精神力でロープエスケープし反撃を開始する。

 10月9、10日の「ホロライブプロダクションフェスティバル」にて、超人気VTuber大空スバルとのコラボTシャツ先行発売が決定し、帝国民とスバ友を歓喜の渦に巻き込んだ大空スバル式羊殺しで捕獲。

 さらに天下無双の怪力でタンガの巨体を持ち上げ、介入してきた邪道も蹴散らせてみせる。勧善懲悪のカタルシスは何物にも代えがたい。

 タンガは延髄蹴り、パワーボムで反撃を試みてくるが是非もなし。超人的反射神経でエイプシットを逃れたオーカーンは、一撃必殺かつ変幻自在のエリミネーターを発射。31回目を迎えたG1史上最強の必殺技がここに誕生したと言っても過言ではない気がする。

 まさに圧倒的な支配力を見せつけたオーカーンは「このG1中に、余の新日本侵略1周年祭を行う。この1年に、どうだ? 余をイロモノ、怪奇的、キャラクター先行、口先だけ、そういう罵詈雑言も…。余は支配者だ。そういう馬鹿にされる言葉すら、すべて受け入れて返してやる」と、一部の心ないメディアによる中傷記事、見識の浅いアンチからの揶揄にも、北半球を駆け巡る寛大な心で対応。

「どう返すか。この1年で余はリング外、さまざまな侵略を続けてきた。それこそ偉業なことだ。だから次は、リング上で偉業を成し遂げてやる。栄光の言葉も挫折の言葉も、全部、余のものだ」と、もはや証明し尽くされた偉大さを改めて証明することを宣言した。

 ともあれ優勝候補大本命の下馬評にふさわしい白星発進。王貞治のホームラン王争い、ディープインパクトの国内重賞、オーカーンのG1クライマックスが、日本スポーツ史における3大鉄板レースと言っても過言ではない気がする。