MLB歴代最多の4256安打を放ちながら、野球賭博に関与して永久追放となった故ピート・ローズ氏の資格が回復したことで、米野球殿堂入りへの道が開けた。異論が噴出している中、最短で2028年の殿堂入りを期待する声もある。

 この風潮に一石を投じたのがUSAトゥデー紙のボブ・ナイチンゲール記者だ。18日(日本時間19日)に「一般に信じられていることとは反対に、ピート・ローズが2027年に初めて殿堂入り資格を得たときに殿堂入りする可能性は低い」とバッサリ切った。

 薬物使用疑惑のある歴代最多の762本塁打のバリー・ボンズ氏(60)と歴代最多のサイ・ヤング賞7度のロジャー・クレメンス氏(62)は22年12月に16人で構成される委員会による投票で殿堂入りに必要な12票に全く届かず4票以下で落選している。

 同記者は「出場停止処分や罰金、PED(パフォーマンス向上薬)使用による陽性反応も一度も受けていないにもかかわらず、彼らは殿堂に近づくことはできなかった」と指摘するとこう疑問を投げかけた。

「野球界の大罪である賭博を犯し、それについて15年間嘘をつき続けたローズが、野球史上最多本塁打王でサイ・ヤング賞を7回受賞したこの選手をあっさり退けた委員会の幹部、殿堂入り選手、記者、歴史家らから突然許されると本当に思えるだろうか?」

 そのうえで「ローズがクーパーズタウン(米野球殿堂)に入れば、ボンズ、クレメンス、サミー・ソーサ、さらにはステロイド使用で出場停止処分を受けたアレックス・ロドリゲスやマニー・ラミレスさえも排除する理由がなくなることを(委員会の)投票者は理解している。野球に賭ける監督や、ギャングから金を受け取った選手(シューレス・ジョー・ジャクソン)が試合を投げるのを許せるなら、多少のPED使用くらい大したことないだろう」と皮肉を込めた。

 同記者は「野球殿堂は投票者に対し、『選手の記録、プレー能力、誠実さ、スポーツマンシップ、そして選手がプレーしたチームへの貢献』に基づいて選出するよう指示していることを覚えておいてください」と強調。殿堂入りの条件は記録だけではないと指摘した。

 また、米野球殿堂に同記者が「野球史上最高のヒット王がいなければ本当の歴史博物館にはなり得ないのか」と聞いたところ、「殿堂にはすでにローズに関する品が31点あると指摘し、殿堂入りしなくても彼の物語はすでに語られていると述べた」という。

 ローズ氏の殿堂入りを巡り、今後も議論は続きそうだ。