「週刊新潮」で複数女性との不倫が報じられた競泳の東京五輪代表・瀬戸大也(26)の〝スキャンダル余波〟が、思わぬところまで広がっている。かねて瀬戸が参拝に訪れていた地元の埼玉・毛呂山町の神社が、今回の不倫騒動により混乱に巻き込まれているというのだ。家族を裏切り、所属スポンサーから契約を解除され、関係者の信頼をすべて失った金メダル候補。ついには神様にも見放されてしまうのだろうか――。


 一連の不倫騒動は収まる気配がない。日本水泳連盟は12日の倫理委員会で約1時間にわたって瀬戸を事情聴取。紺のスーツに身を包み、謝罪と経緯説明を行った瀬戸はメディアの問いかけにも無言を貫き、逃げるようにタクシーに乗り込んで帰って行った。13日の臨時常務理事会で処分が確定。「もう十分、社会的な制裁は受けた」との世論も散見するが、まだ予断を許さぬ状況は続く。瀬戸の地元、埼玉・毛呂山町にある「出雲伊波比神社」が一連の騒動に巻き込まれているというから驚く。

 同神社の本殿は国の重要文化財に指定されており、毎年11月3日に開かれる「流鏑馬(やぶさめ)本祭り」も全国的に有名。毛呂山町のホームページによると「康平6年(1063年)、源義家が奥州征伐の凱旋の際、戦勝のお礼に当地を訪れ、八幡社を建て、流鏑馬を奉納したことがはじまり」とされ、毎年多くの観光客が集まる。

 瀬戸にとっても縁の深い神社で、地元関係者は「毎年、お参りに来ているのを見ていました。奥さん(妻の優佳さん)や子供もいましたよ」と証言。さらに瀬戸は2016年リオ五輪の男子400メートル個人メドレーで銅メダルを獲得後、同神社で流鏑馬に挑戦した。別の地元関係者によれば「わざわざ海外遠征の合間に帰って来て(流鏑馬を)練習していた」という。瀬戸自身も毛呂山町のことを「自分が社会人になるまでずっとそこで育ってきたので、大好きな土地」と語っており、忙しい合間を縫って故郷のPR活動に努めてきた。

 そのため、地元からは「五輪で金メダルを取ったら、また流鏑馬をやってほしい」との声が飛び出していたが…。一連の不倫スキャンダルによって、すべてが裏目に出てしまった。神社の本殿には、かつて瀬戸が奉納した「願的(がんまとう)」(流鏑馬の象徴とされる的)が飾られていたものの、いたずら防止の観点からなんと撤去されたのだ。

 神社の関係者は「外してしまいました。火をつけられたりしたら、どうしようかなと思ったので」と困惑した様子。また、今でも境内で瀬戸の話題を耳にすることがあるといい「プラスの話をする人もいるが、近くに瀬戸選手が昔通っていたスイミングスクールがあるので、マイナスのことを言っている人も見る」と複雑な心境を吐露。今後の展示については「ほとぼりが冷めたら、どうしようかなと思っている。今はまだ、神社で保存している」と苦笑いで、騒動によりダメージを受けているようだ。

 瀬戸はかつて「毛呂山の神社はパワーを感じる」と話し、試合の前後には神社に参拝してきた。競技においても重要な〝パワースポット〟になっており、実際に昨年の世界選手権では毛呂山パワーを背に2冠(200&400メートル個人メドレー)に輝いた。それが一転、一連の騒動で神様をも裏切る形に…。神にも見放され、金メダル候補はいったいどこへ行くのだろうか。