Jリーグを悩ませる“東京問題”とは――。プロ野球とJリーグが連携して設置した「新型コロナウイルス対策連絡会議」で、感染症の専門家から公式戦の早期開催は難しいとの提言を受けたJリーグは25日の臨時実行委員会で協議し、4月3日の再開予定を繰り下げる見通しだ。

 中断期間の長期化が確実視される状況で新たな問題が浮上してきた。Jクラブ関係者は「日程を見直すことになるんだけど、どのクラブも秋以降にスタジアムを押さえるのは難しいでしょう。運動会とかイベントで押さえられている日もある。特に東京VとFC東京は大変じゃない? ホームが同じだから、日程の調整とか可能なのかな」と指摘した。J1のFC東京とJ2の東京Vは同じ味の素スタジアム(調布市)を本拠地として使用しているが、新型コロナの影響で今後は過密スケジュールが想定される。試合日程の再編成となれば、平日に加えて土曜日と日曜日にスタジアムをフル活用できたとしても、試合日の“バッティング”は避けられないとみられている。

 同関係者は「都内には(味の素フィールド)西が丘もあるけど大学サッカーがあるし、他のスタジアムもコロナの影響で延期になったいろいろな試合が入るだろうからね。東京Vとか、どうやってスタジアムを確保するか。最悪は稲城のスタジアム(稲城中央公園総合グラウンド、収容約1000人)でやればいいけど…」。

 すでにJリーグではルヴァンカップの大会方式の変更が現実味を帯びている中で、スタジアムが確保できなければ新たな日程も定まらない。各クラブは対応に追われそうだ。