女子プロレス「スターダム」の〝妖精〟なつぽい(25)が「ドンナ・デル・モンド(DDM)」を離脱し、中野たむ率いる「コズミック・エンジェルズ(CA)」に電撃移籍した。

 衝撃の結末だった。9日の立川大会で、DDM(なつぽい、ジュリア、舞華、ひめか、桜井まい)は、CA&カラーズ(中野、白川未奈、ウナギ・サヤカ、SAKI、清水ひかり)とイリミネーションマッチで激突。
 
 6月26日名古屋大会のケージマッチ、同28日後楽園大会のシングル2番勝負で1勝1敗だったなつぽいと中野にとって決着戦となった。

 試合は次々と選手が脱落し、なつぽい、ジュリア、中野の3人が残った。数的優位となったDDMだったが、エプロンでの攻防で突如、なつぽいはジュリアにトラースキックを発射。

 さらにジュリアを羽交いじめにして中野のトラースキックを導き、自らもジュリアに投げっぱなしジャーマンを決めて脱落させた。試合は中野の1人残りでCA&カラーズが勝利を収めた。

 まさかの裏切りに会場が騒然となる中、なつぽいは「たむちゃん、私はやりたいことができた。たむちゃんの隣でそれをかなえたい。私はDDMのマスコットでも、ペットでもない。もっと上に行くために、ジュリアちゃんの対角にも立つ覚悟ができた。CAでスターダムに革命を起こす。これが私の覚悟だよ」。CAへの移籍を宣言した。

 ジュリアをはじめDDM勢から非難の言葉を浴びせられても、なつぽいは「テクラ、ひめか、舞華ちん、まい、ジュリアちゃん、ばいぽい!」と堂々と別れを告げた。

 なつぽいは、2020年10月の横浜大会でスターダム加入と同時にDDM入りしたが、2年弱での電撃移籍となった。

 驚きを隠せなかった中野だが、後ろからなつぽいを抱きしめると「なっちゃん、ありがとう。CAに来たこと、後悔させないから。一緒に頑張ろう。心強い新メンバーなつぽいを迎えて、ここからCAは高速運転に切り替える!」と号令を発し、ユニットのさらなる飛躍を見据えた。