【スターダム】木谷オーナー 無観客試合に「僕としては成功」

2020年03月09日 16時35分

後楽園ホールは選手の掛け声とマット音だけがこだました

 新たなビジネスモデルとなり得るか。新型コロナウイルス感染拡大の影響によりイベント自粛が相次ぐ中、女子プロレス「スターダム」が開催した8日の無観客興行(後楽園)が業界の注目を集めた。団体初の試みには収穫があった一方で、日本の団体特有の課題が見えたのも事実。いち早くコロナ禍への対応を行ってきた木谷高明オーナー(59)の見解とは――。

 スターダムは2月18日の段階で3月中旬までの主催興行・イベントの中止を決定。予定していた後楽園大会だけ無観客で開催された。全5試合、約2時間に及んだ興行は公式ユーチューブチャンネルで無料配信され、投げ銭機能「スーパーチャット」を使用した応援企画も行われた。

 非常事態ならではの新たな試みを行った木谷オーナーは「僕としては成功だったと思います。今回は後楽園でやりましたけど、緊急時ではない時でも、いろいろな形でこの形式は使えるかなと思いました」と総括。動画配信の最大同時接続数は1万1898人で、新規視聴者を多く獲得したことに手応えを感じたという。将来的な興行形態としての可能性を提示する意味でも意義深いものとなった。

 とはいえ「日本の団体で無観客で成り立つところは一つもない」と現状を分析するように、放映権料で成り立つ米国とは違い、まだまだ日本のプロレス界は興行に依存しているのが実情だ。特に新型コロナ禍でスポーツ・エンタメ業界は甚大なダメージを受けており「単に自粛するっていうのは、兵糧が持たないですよね」と危惧している。

 またスターダムは22日新木場大会までの中止を発表しているが、24日の後楽園大会に関しては「各スポーツ、イベントがどういう対応になるのかにもよると思いますが、なるべくやる方向で手は尽くしたい」という意向。興行再開となった際の条件については「今までの(感染)例がある環境をつくらないことが大事。(入場する前に)お客さんの体温を測るのは最低限やるべきだと思います。あとはマスクをちゃんと配ることと換気。密閉空間になってしまうものはやっぱり注意ですよね」と説明した。

 一方で同じグループ会社で業界盟主の新日本プロレスに関しては「『こうさせてくれ』というのがあるので、そこは任せています。新日本の現場もいろいろ考えて動いているわけですから」とした上で、31日に予定されている東京・両国国技館大会については「4人掛け(での升席使用)はしばらく厳しいんじゃないかと思います」と私見を述べた。