新日本プロレス12日広島大会「ワールドタッグリーグ」公式戦で、後藤洋央紀(42)、YOSHI―HASHI(39)組がIWGPタッグ王者のタイチ(41)、ザック・セイバーJr.(34)組を破り、9勝目。1位突破で優勝決定戦(15日、両国)進出を決めた。

 ともに2敗同士、引き分け以上で突破が決まる最終公式戦は、互いに一歩も譲らない長期戦となった。試合が動いたのは20分過ぎだ。ユニオーネの竜巻(合体式ドラゴンスクリュー)などで左膝を徹底的に攻められた後藤が窮地に陥ると、YOHSI―HASHIが俺とザック(合体式のど輪落とし)を浴びてチームが分断されてしまう。

 タイチのラストライド、ザックのPKを浴びた後藤が天翔ザックドライバーを狙われ万事休す…かと思われたその瞬間、場外からYOSHI―HASHIがタイチの足を掴んで阻止。この一瞬のスキを見逃さず、ザックを後藤弐式(変型ラ・マヒストラル)で丸め込んで逆転の3カウントを奪ってみせた。

 参加12チーム中唯一の9勝目を挙げた後藤組は1位で優勝決定戦進出が突破。初優勝をかけて2位のEVIL、高橋裕二郎組と激突する。試合後のリング上でEVIL組と視殺戦を展開した後藤は「俺たちのタッグリーグ、まだ終わってないので。ただこれだけは言わせてください。俺たちが新日本プロレスのタッグの歴史を動かします。両国、優勝決定戦に向けて、消灯!」と高らかに宣言した。

 EVIL組には公式戦で敗北を喫している。後藤は「今、コロナコロナで新日本も底から這い上がろうとしているけど、今日来てるてるお客さんも気持ちは同じだと思う。そんな人たちの希望の光に俺たちがなってやるよ。EVIL、お前らじゃまた暗闇に戻されるだけだ俺らが光を見せてやる」と雪辱を予告。YOSHI―HASHIも「アイツら、消灯だけじゃない。地獄見せてやるよ」と豪語していた。