新日本プロレス31日の福島大会で、IWGP世界ヘビー級王者の鷹木信悟(38)が次期挑戦者ザック・セイバーJr.(34)のお株を奪う関節技で前哨戦を制した。

 鷹木は6日大阪大会でザックとのV3戦に臨む。この日は高橋ヒロムと組んでザック、DOUKI組と対戦。序盤からコブラツイスト、フロントネックロックを仕掛けてきた挑戦者に対し、スライディングラリアートを狙うなど緊迫感あふれる攻防を展開した。鷹木が龍魂ラリアートを決めればザックもPKと、互いに一歩も譲らない。

 だがこの日は王者が引き出しの多さを見せつけた。DOUKIを孤立させるとパンピングボンバーを発射。さらに追走式のラリアートからパワーボムを決めると、STFで捕獲する。そこから裏STFに移行し、ザックの眼前で完璧なギブアップ勝利を収めた。

 G1クライマックス公式戦でザックに屈辱のギブアップ負けを喫した鷹木は王座戦を前に「目には目を、歯には歯を、サブミッションにはサブミッションをっていうのも考えてる」と相手の土俵に乗った上での雪辱も示唆していた。前哨戦での猛デモでその言葉がハッタリではないことを証明した格好だ。

 試合後は団体公式サイトさえも大幅に省略するほどの長いマイクアピールで、衰えぬハツラツぶりを証明。「おい、ザック! 次にタップアウトするのはお前だ。大阪でも食らわせてやるからな。シンゴ・タカギ・フェイスロック! 略してSTFだ」と自信を深めていた。