全日本プロレスのユニット「ヨシタツキングダム」を率いるヨシタツ(44)が、王国の新戦力について語った。

 16日の大田区総合体育館大会でヨシタツは、立花誠吾、植木嵩行と組み、今井礼夢、大森隆男、TAMURA組と対戦。今井と言えば女性グループ「SPEED」元メンバーで自民党の今井絵理子参議院議員の長男で、先天性難聴というハンディを抱えながらリングに上がり、注目を集めている。将来WWE入りを目指す礼夢にとって、ヨシタツは憧れの存在であり「この試合で直接勝ってヨシタツキングダムに入りたい」と志願されていた。

 試合は全日本プロレスTV認定6人タッグ王座決定戦として行われたが、結果的に力の差は歴然。礼夢の攻撃を受け切ったヨシタツが垂直落下ブレーンバスター、ヨシタツ狂想曲(変型コードブレイカー)とつないで先月17日のシングル戦に続いて連勝した。

 だが試合後、ヨシタツは「今のお前では、地球がひっくり返っても俺に勝てない。そこで、お前をヨシタツキングダムに入れて鍛えてやる」と宣言。さらに「ヨシタツキングダムの憲法上、未成年は保護者がいないと入れない」とした上で今井議員と礼夢2人のヨシタツキングダム入りを宣言した。

 礼夢からは「入ります。ただし、自分一人にしてもらえないかと思っています」と返答があったが、ヨシタツは「憲法だから無理。保護者とともに」と一蹴。その後、緊急直撃に応じ、礼夢の育成計画をこう明かした。

「やっぱり俺が教えられるのは、自分のベースである2000年代前半の新日本プロレスのやり方。技術というより、精神的な部分にWWEの技術をプラスした選手に育てたい。例えば、スクワット1000回とか2000回とかやったけど、足に効くのなんて数100回なんですよ。そこから先は俺は心を鍛えるためにやるんだと思う。今の時代にはそんなのは合わないかもしれないけど、礼夢にはそれをやらせて心を鍛えたい。彼には〝応援される〟という天性のものがあるから、必ずすごい選手になるはずだ」

 案外ちゃんと考えているのはさすがだ。また、なぜかヨシタツの中でユニット入りが確定している今井議員についても「ゆくゆくはヨシタツキングダムの名誉顧問的な役職についてもらうのもいいし。ディーバも断りながら〝せめて普通の格好でさせていただけるならまだしも〟って言ってるってことは、まだチャンスがあると思うし。俺はあきらめませんよ」と驚異の粘りを発揮。

 最後には「とにかく近々、今井先生の所には正式加入を伝えるべく、ヨシタツキングダムのグリーンカードを届けにまた伺います」と悪夢のようなコメントを放つ始末。この狂想曲はまだまだ続きそうだ…。