「HEAT UP」17日の神奈川・川崎市とどろきアリーナ大会で、女性アイドルグループ「SPEED」元メンバーで自民党・今井絵理子参議院議員の長男・今井礼夢(16)が、ヨシタツ(全日本プロレス)と対戦するも敗戦。シングル初勝利を手にすることはできなかった。

 先天性難聴というハンディを抱え、昨年12月にプロレスデビューした礼夢は、将来の米WWE参戦を目標としている。そのWWEに6年在籍したヨシタツに対戦を求め、この日の一騎討ちを迎えた。

 勝てば「ヨシタツキングダム」入りを要求した礼夢だったが、ヨシタツからは母・今井絵理子氏の「ヨシタツキングダム」入りとディーバ就任を突きつけられたため、絶対に落とせない一戦。果敢に何度もショルダータックルを繰り出すなど、体重差、キャリアで歯が立たない相手に思いの全てをぶつける。

 さらにドロップキックで吹っ飛ばすなど見せ場をつくるが、崩すまでには至らず。逆にフィッシャーマンスープレックスや垂直落下式ブレーンバスターなどで徐々に押し込まれると、最後はヨシタツ幻想(ファンタジー)で締め上げられ、無念のギブアップとなった。

 試合後は、ヨシタツから健闘をたたえられるも、その壁の高さを痛感させられた。「とにかく悔しい。(母・今井氏には)負けてしまったんで、悔しいということを伝えます」と苦悶の表情。それでも「とにかく自分はWWEを目指しているんで、それに向けて頑張りたい」と必死に前を向いた。