TNA王者となったW―1・真田聖也(26)の米国遠征が無期限に“昇格”した。3日の両国国技館大会一夜明け会見で武藤敬司社長(51)が突然、通達した。

 うれしい誤算といっていい。真田のTNA遠征はグレート・ムタとともに参戦する現地時間9日(日本時間10日)に米国マイアミで開催されるPPV大会1戦のみの予定だった。

 ところが、2日の両国大会で真田はオースチン・エリーズからTNA Xディビジョン王座を獲得。マイアミ決戦は通常の6人タッグ戦がすでに発表されており、王者の真田はその後もTNAツアーに同行することになった。

 武藤は「なんか、そのまま残るんだよな~。詳しいことは聞いてない。長いか短いか知らないんだよ」と帰国が未定となったことを通達。随分とアバウトな説明だが、これも異国王者の宿命であり、ベルトを持ち続ける限りは必然的に米国が主戦場となるのは当然だ。

 その間、日本の試合は「(真田不在に)なっちゃうだろうな~」と武藤はこれまたテキトーに補足。今の時代には珍しい、文字通りの「無期限遠征」となる。

 米国で長期滞在経験のある武藤ならともかく、真田は今回が米国初上陸。不安だらけの遠征となるが、真田は独身の自由人らしく「こういうチャレンジは嫌いじゃない。未定というのは逆にワクワクする」と涼しい表情。マイアミ大会以降の滞在先は全くの白紙だが、日本の住居は残したまま、とりあえず数か月は滞在できる生活用品を持参するという。

 もちろん、ベルトを失えば即、遠征中断となる可能性が高い。「ベルトを落とせばもういいとなる。帰ってこないくらいの気持ちでいく。そのほうが成長できる」と真田は片道航空券だけで、7日に出発する。