【龍魂激論】川田利明<後編>衝撃告白「死の寸前でした」38歳で謎のウイルス感染し臓器停止

2020年06月14日 11時00分

天龍VS川田(右)、最後の3冠戦。王者の川田が天龍を破り、防衛に成功した(2004年1月18日、大阪)

【天龍源一郎vsレジェンド対談「龍魂激論」】ミスタープロレスこと天龍源一郎(70)がホスト役を務める「龍魂激論」。元全日本プロレスの3冠ヘビー級王者で“デンジャラスK”川田利明(56)を迎えた3回掲載の最終回では、川田が新型コロナウイルス感染が拡大する18年前に原因不明のウイルスにより経験した「臨死状態」の詳細を告白。プロレスラーとしての今後についても語った。

 天龍:こんな時期で大変でしょうけど、お店(東京・世田谷区の麺ジャラスK)は営業してるんですよね。

 川田:ウイルスには徹底して気をつけ、いろんな意味で戦ってます。20人入るところを区切りをつくって1回で6人しか入れてません。マスク着用と消毒は徹底していただいてます。今は1日に数えるほどですけどね。実は俺、2002年に原因不明のウイルスで死にかけているんです。

 天龍:えっ、本当?

 川田:38歳の春に右ヒザの手術をした時、体力が落ちて何かのウイルスに感染したらしくて。40度の熱が10日続いてレントゲンを撮ったら肺が真っ白だった。臨終寸前でした。救急車で別の総合病院に運ばれ、田舎の母親まで病院に呼ばれましたから。臓器のほとんどが停止して、特別集中治療室に運ばれました。

 天龍:それは…初耳ですよ(絶句)。

 川田:「原因が分からない」と言われ、不整脈がひどく赤血球がほとんどなくなっていたらしい。数日したら看護師の男性に「最後に何をしたいですか」と聞かれたほどです。俺は「テレビが見たい」と答えたら、本当に特別集中治療室までアンテナ線を伸ばしてテレビを運んでくれたんで「ああ、本当に死ぬんだな」と思いました。その時、画面でかなり年上の小田和正さん(72=歌手)が笑顔で自転車こいでるのが映っていて「コンチクショー、先に死んでたまるか」と思った(笑い)。1週間で特別集中治療室を出て、何とか翌年に復帰できましたけどね。

 ――天龍さん譲りの意地だ…

 川田:こんな状況だから詳細は初めて話したけど、すぐ後にSARSが流行したでしょ。だから免疫のないウイルスは本当に怖いんですよ。若い人は怖さを知らない。俺は元気いっぱいの年齢でそこまで悪化したから、もっと気をつけてほしいと思います。でも天龍さんが若い時期だったら、体力に自信あるから怖いもの知らずで絶対飲みに行ってましたよね。

 天龍:フフフ…。さすがにもう外には飲みに行きませんけどね。しかしお店も10年続いてるし、お客さんにもビシッとしてるらしいじゃない。

 川田:申し訳ありませんが、店の電話には出られませんね。忙しい時に「私、どうしたらいいでしょう?」とか人生相談の電話がかかってくるんです。いちいち対応していられませんよ。通販とかやっていないのに「Tシャツ送ってください」といきなり現金書留が届いて「うちは通販はやっていません」と返送すると、数日後に消費者センターから調査の電話がかかってきた。ほとんど毎日そういうことが起きる(苦笑)。

 ――最後になるが川田選手は正式に引退を表明していない

 川田:昔から天龍さんに(引退興行は)ちゃんとやったほうがいいって言われてるんですけど、もうファンの皆さんも忘れちゃったでしょう。

 天龍:それは大丈夫でしょう。逆になぜ引退を正式に表明しないのか、本音を聞きたいですよ。

 川田:若いころからやらないって決めていたんです。天龍さんみたいに1回で引退興行を終えて、きちんとそのまま引退される方はいないじゃないですか。ほとんどがカムバックしてますよね。

 天龍:うーん…。

 川田:引退がレスラーにとってビジネスになってるのが現状。誰とは言わないけど7回も8回も引退して復帰している人もいる。それは俺は納得できないんですよ。現役復帰? それは絶対にないです。体がボロボロでトレーニングもできない状況ですから。

 天龍:でも今まで会場に来て大きな声を上げて応援してくれたファンの方々には、ちゃんとケジメを見てもらったほうがいいんじゃないかな。

 川田:人間だからこれから考えが変わって、何らかのことをするかもしれませんけどね。その時はご相談します(笑い)。

 天龍:今日は大変な時期にもかかわらず、いろいろな角度から長時間ありがとうございました。またゆっくりお話ししましょう。 (終わり)

☆かわだ・としあき 1963年12月8日、栃木・下都賀郡大平町(現栃木市)出身。足利工業大附属高(現足利大附属高)では3年時に国体優勝。82年に全日本プロレスに入門し、同年10月4日千葉大会の冬木弘道戦でデビュー。3冠ヘビー級王座史上最多タイのV10を記録。2005年からフリーとなり「ハッスル」などでも活躍。10年6月から飲食店「麺ジャラスK」(東京・世田谷区喜多見6―18―7)を経営し、18年4月からプロデュース興行「Holy War」を開催。183センチ、110キロ。

 【「#RevoT祭り」を開催】天龍プロジェクトは現在「#RevoT祭り」を開催中。天龍ファンがレボリューションTシャツを着た写真にハッシュタグをつけてSNSに投稿したものをつなげて、動画を編集作成して後日公開する。30日まで投稿者を募っている。詳細は天龍プロジェクトホームページの「天プロニュース」のコーナーを参照。