2021年も稲葉ジャパンで臨む。侍ジャパン・稲葉篤紀監督(47)の続投が17日、決まった。この日、札幌市内で井原敦強化委員長から東京五輪の来夏延期に伴う契約延長の要請を受け、快諾する方向性であることを明かした。

 オンラインで会見に臨んだ指揮官は「基本的にはお受けする方向性でお話をさせていただいた。今後、来年の東京五輪に向けてチーム編成、合宿、強化試合、五輪期間中の対応、視察など詰めていかなくてはならないことをやっていきましょうという話をした」とコメント。

 あらためて意気込みについて「就任時より五輪の借りは五輪で返すと申し上げてきたが、その考えに変わりはない。目標である東京五輪で金メダルを獲得することに全力疾走していきたい」と力強く語った。

 チーム編成に関しては「基本的に(昨秋に優勝した)プレミア12のメンバーが土台ということに変わりはない」とした上で、新たな戦力の〝発掘〟にも意欲を見せた。「やはり若いイキのいい選手が出てきてほしいなという思いはある。まだ1年あるので、そういところも含めて見ていきたい」

 ただ、現状では新型コロナウイルス感染拡大の終息が見えておらず国内でも〝第2波〟と呼べる混乱が拡大の一途をたどっている。海外から代表チームを招く強化試合のスケジューリングも極めて困難となっていることには「その辺りは後で考えていきたい。強化委員会と煮詰めていかなければいけないと思う」と慎重な姿勢を見せた。

 コロナ禍が続く中、再び動き始めている球界にも「6月にプロ野球が開幕して観客が少しずつ入るようになり、皆さんが喜んでいる姿を見てやっぱり野球はいいなと思った。来年どうなるかは分からないが、五輪で金メダルを取って皆さんと喜びたいという気持ちになった」と述べた。