阪神の親会社、阪急阪神ホールディングス(HD)の株主総会が15日、大阪市内で行われ、株主からは借金6の4位に低迷するタイガースに、厳しい声が相次いだ。
矢野燿大監督(53)が自ら退任を公表し臨んだ異例のシーズン。株主からは「キャンプイン前日に『辞めます』って、あんな自分勝手な人おらん。さらにキャンプ中に監督を胴上げした。予祝て何や? 社会的常識のない監督に(止めるよう)役員は言うたんか?」と批判の声が上がり、指揮官の〝フライング〟がここまでの低迷の原因と断罪された。対応した本社取締役の谷本修球団オーナー代行は「選手も監督の熱い思いを受け止め、胴上げも賛否両論あることは承知しておりますが(選手が胴上げを)望まないとできない。優勝は誰ひとり、あきらめていない」と釈明した。
この株主からはさらに「次は(の監督が)誰か?」と株主でなくとも、ファンなら気になる当然の声も。本社の専権事項でもある監督については例年なら「続投」か「新任」の2択で株主総会でも、現時点での成績をもとに議論が起こるのが常。だが今年に限れば、この部分は「新任」の一択。例年と異なるのはこの点だ。
総会後、改めて報道陣に対応した谷本オーナー代行は「もちろん準備は進めていかないといけないですけど、仮に決まったとしても、シーズンが終わるまで言うことは絶対にない」とし「矢野監督の最終年の戦いに集中させてあげて」と異例の〝お願い〟まで通達した。
一方では、シーズンをまだ約半分も残した時点で来季構想に着手できるのは、悪いことばかりではない。他球団の編成幹部も「来季も(現監督の)続投か、または新監督か、みたいに終盤までギリギリまで判断を先延ばししなければならないよりかは全然、いい。むしろ矢野監督も来季を望んでいないわけだし」と、来季以降の体制整備に迅速に着手できる利点もある。
毎年、整理対象とする選手の選定やドラフト等、今シーズンが終了前の時点で、済ませておかなければならない案件は多々ある。来季の構想を練る際、フロント主導か監督の意向を反映してのものになるのかで布陣の詳細が変わるケースもあるだけに、フロント主導となる来季の虎のビジョンはある意味で明確だ。
ただし、そのハードルは低くはない。今季は低迷中とはいえ、昨季までの過去3年の矢野政権は全てAクラス。OB、外部も含め『矢野監督以上』の人材を招聘できなければ、来年度の株主総会での〝モノ言う株主〟の矛先は現場ではなく、組織にむけられることになりそうだ。












