阪神はもう無理なんじゃないか… 再浮上厳しい “特殊事情” を元虎コーチ・伊原春樹氏が解説

2022年04月05日 05時15分

甲子園から巻き返したい阪神・矢野監督だが…(東スポWeb)
甲子園から巻き返したい阪神・矢野監督だが…(東スポWeb)

 セ・リーグ初の開幕9連敗を喫した阪神は、このままストーブリーグに突入してしまうのか。藤原崇起オーナー(70)は4日に取材対応し、今季限りでの退任を表明している矢野燿大監督(53)にシーズン終了まで指揮を託すと明言したが、まだ予断を許さない状況だ。泥沼にハマった猛虎に光明は見えてくるのか。本紙専属評論家の伊原春樹氏の見立ては――。


【伊原春樹・新鬼の手帳】昨季V争いをした阪神が、こんなことになるとは…。抑えのスアレスがいなくなったとはいえ、佐藤輝の成長も目に見えていたし、総合的な戦力評価で順位予想では2位とさせてもらった。しかし、ここから立て直すのは「もう無理なんじゃないか」というのが率直な感想だ。

 もちろん普通に戦えば巻き返しは可能。だが、ひとたびこうなってしまうと、阪神という球団はおいそれと浮上することはできない。私も1年、阪神でコーチをやらせてもらった(2000年)から分かるが、在阪メディアやファンの圧力は相当なものがある。いつ休養するんだとか、次期監督や内部でのゴタゴタを書き立てられ、球場ではここまでヤジられるのかというぐらい厳しい言葉を浴びる。モチベーションを保つのは難しい。

 なぜこうなってしまったのか。その責任はやはり、矢野監督にあると言わざるを得ない。私も西武監督時代の14年に成績不振で休養を経験しているが「矢野監督と同じだ」とは言われたくない。球団から「あなたとはもう契約しません」と言われるまで、チームの勝利に向かってベストを尽くすのが監督というもの。私も最後の最後までそうしてきたし、ほかの監督経験者も皆そうだろう。

 阪神の監督は、苦労が絶えないことはよく分かる。しかし、たとえ矢野監督に「阪神の監督なんて、これ以上やってられるか!」という気持ちがなかったとしても「今年で辞める」と監督が言えばどうなるか。周囲への影響、再就職先を考えたコーチ陣が落ち着かなくなるなど、チームの勝利にベストを尽くしているとは到底言えるはずもなく、そんな矢野監督と同列に語られたくはない。

 ただ、いくらモチベーションが上がらないとは言っても、結果を出さなければ給料を下げられるのは実際にプレーする選手たちだ。浮上は極めて難しいだろうが、こうなったら自分の給料のために頑張る選手の活躍に期待するしかない。(本紙専属評論家)

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