阪神ぶっちぎりVのカギは「令和版・恐怖の下位打線」球団OBが力説する理由

2021年04月20日 05時15分

驚異的な勝負強さで打点を量産する梅野

 阪神は開幕から19試合を終えて15勝4敗の貯金11とロケットスタートに大成功した。3ゲーム差で追走してくる2位・巨人との3連戦(20日~、東京ドーム)次第では、早くも独走態勢に突入する可能性もある。投打とも盤石の布陣を敷いた圧倒的な強さに、18年ぶりにリーグ制覇した2003年を思い出す虎党も多い。その再現のために必要なのは「下位打線」の奮起だと複数の球団OBは力説する。その理由とは――。

 7連勝中と絶好調の矢野阪神。先発投手陣は6人中5人が防御率1点台と無双状態だ。マルテ、大山、サンズ、佐藤輝ら主力打者陣もコンスタントに数字を残すなど、投打とも盤石。加えて20日からは昨季韓国プロ野球の最多勝右腕(20勝)ラウル・アルカンタラ投手(28)と同2冠王(47本塁打、135打点)メル・ロハス・ジュニア外野手(30)の両新助っ人が待望の合流。文字通り、付け入る隙のない陣容を完成させる。

 ぶっちぎりの強さに、2003年の星野阪神を重ね合わせて見る虎党も多い。当時はエース・井川が20勝を挙げて最多勝&最高勝率に輝き、MVPと沢村賞も受賞。守護神ウィリアムスも25セーブ、防御率1・54と大活躍した。野手陣もFA加入の金本がけん引し、首位打者(3割4分)の今岡、61盗塁で盗塁王となった赤星、38本塁打のアリアスらを擁し、7月8日にはリーグ史上最速のマジック49を点灯させるなど、圧倒的な強さを誇った。

 03年の阪神には、もう一つ特筆すべき〝強さの源〟があった。現在監督の矢野と、同じく内野手守備走塁コーチの藤本による「恐怖の下位打線」だ。「7番・捕手」の矢野は打率3割2分8厘。「8番・遊撃」の藤本も規定に到達した上で3割1厘をマーク。状況に応じて、塁に残った中軸を生還させる適時打で打点を稼いだり、1、2番へ好機を演出する〝陰のチャンスメーカー〟としても機能し、チームの勝利に大きく貢献した。

 当時を知る球団OBも「矢野と藤本の7、8番は相手バッテリーからすれば本当に脅威だったと思う。打線に切れ目がないから、延々と苦しい投球を強いられる。心身ともに消耗したんじゃないかな」と振り返る。

 今年の下位打線は7番に捕手の梅野、8番には遊撃手の中野が座る。梅野は打率2割5分4厘ながら得点圏打率6割1分5厘と驚異的な勝負強さで打点を量産。ドラ6新人・中野も規定打席未到達ながら打率4割6分7厘をマークし、ポイントゲッター、チャンスメーカーの両面で活躍中だ。こうした点に、別の球団OBも「今の好調は中野と梅野の活躍に支えられているとも言える。守備面の負担も大きい梅野と新人の中野がシーズンを通して数字をコンスタントに残してくれたら…ぶっちぎりで阪神は優勝できるよ」と力を込める。

 縁の下の力持ちながらド派手に輝く〝令和版・恐怖の下位打線〟。矢野阪神の覇道をどこまでサポートできるか注目だ。

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