その価値…プレミアム! ソフトバンクで「フライデー柊太」が大歓迎されるワケ

2021年04月10日 05時15分

首位の楽天打線を7回1失点に封じたソフトバンク・石川

 勝ち負け以上の尊い存在となっている。ソフトバンク・石川柊太投手(29)が9日の楽天戦(楽天生命)に先発。試合時間3時間26分、1―1の引き分けで白星こそつかなかったが、7回1失点と好投した。

 育成出身初の開幕投手を務めるなど、年々その存在感が増している右腕。昨季は最多勝と最高勝率に加え「一番欲しかった」というスピードアップ賞も獲得して〝3冠〟に輝いた。持ち味であるテンポのいい投球で試合時間が短いのが特徴で、時短ゲームは石川の代名詞となっている。シーズン143試合を戦う選手たちの疲労度は計り知れない。そのため石川が投げる試合は「省エネゲーム」として毎試合、仲間からの期待がすこぶる大きい。

 春季キャンプ中に石川が開幕投手に指名された際、各方面から歓迎する声があふれたのは言わずもがなだった。開幕日の3月26日は金曜日。平日ナイターからの土曜デーゲームの身体的つらさは選手にしか分からない。だからこそ開幕以降定着する〝フライデー柊太〟が歓迎された。「金曜日の試合が早く終わると、どれほどありがたいことか。『金曜日の石川』は本当に助かる」。チームメートの間からはそんな声が上がっていた。

 開幕戦の試合時間は2時間34分。次の登板試合が2時間48分。ソフトバンクの今季「時短ゲーム」上位2試合が石川だ。この日は札幌から仙台への移動ゲーム。6連戦中でもあり、チームの疲労度は濃かった。そんな中で、初回の守備時間2分30秒は野手の士気を高めたはずで、5回は2分50秒、7回に至っては2分5秒。7イニングの守備時間はトータル48分と短く、翌日デーゲームに臨む野手陣を大いに助けたに違いない。

 それでも右腕は降板後「自分の中では反省しなければいけないところが多い。持ち味のテンポという点でも物足りなさを感じた。もっと自分らしい投球ができるようにしたい」と高い志を示した。価値ある投球を重ねる「フライデー柊太」。〝徳〟を積んだ分、仲間からの恩返しが待っているはずだ。

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