これぞ真の〝叩き上げ〟 藤原オーナー兼球団社長の「庶民派ぶり」が阪神を変えるか

2020年11月23日 05時15分

元同僚たちからの信望も厚い阪神・藤原オーナー

 来月1日から球団史上初めて球団社長を兼任する阪神の藤原崇起オーナー(68=阪神電鉄会長)に、現場のナインや関係者から大きな期待が寄せられている。その根拠となっているのが人柄だ。

 同オーナーは1975年に阪神電鉄入社後、鉄道関係や子会社であるタクシーなどの交通系事業において、駅員や運転手などの現場から叩き上げで電鉄トップまで上りつめた。それでいて、偉ぶることなくかつて同じ釜の飯を食べた古巣の元同僚たちと現在も多くの交流を持っている。

 タイガース関係者がオーナーの元同僚である現役のタクシー運転手や駅職員から「あの人は出世された後でも現場の我々とも分け隔てなく話を聞いてくれる人やで」「お酒も好きやし、飲むとめっちゃ饒舌になる。話もおもろいで」などのエピソードを聞かされるケースも少なくない。

 ときに〝虎の総帥〟と称され、ユニホーム組などから見れば〝雲の上〟の人でもあるが、聞こえてくるのは庶民派の逸話ばかり。オーナーが球団社長を兼務するだけでも画期的なのに「本当に現場の声にも耳を傾けてくれるかも…」と期待感は増すばかりだ。

 20日に球団社長との兼任が発表された際も「いろんな会議があるようですから、私の疑問に思ったことをみんなに聞きながらスタートしていく。私も現場育ち。現場ばかりやってきてますから、それ以外のノウハウがない。やっぱり現場の実態が分からないと判断できませんから」と〝現場第一主義〟を所信表明で打ち出した。

 球界では広島の松田元オーナーが球団社長も兼務しており、ファンとも野球談義に花を咲かせる気さくな一面は広く知られている。2005年以来となるV奪回に向け、虎の〝二刀流オーナー〟がどんな形でリーダーシップを発揮するのか注目だ。