異例のシーズン途中での辞任表明となったことについて阪神の揚塩健治球団社長(60)は9日、「一日も早く混乱を収拾するため。チームが戦っている最中ではあるが私なりのケジメとしてご理解頂きたい」としたうえで、一連の新型コロナウイルス集団感染騒動について謝罪した。
 
 矢野監督招聘を先頭に立ち推進した立場として、志半ばでチームを去ることにはなるが「矢野監督には『フィールド外での出来事は私の責任です』とお伝えした。残りのシーズンをゲーム差、順位にかかわらず一試合一試合勝ち切ることにこだわってほしい。超積極、諦めない矢野野球を貫いてほしい」とエールを送った。
 
 同日、甲子園球場内で報道陣の取材に応対した矢野監督は「一緒に戦ってきた方なので申し訳ないという気持ちと残念な気持ちがある。俺の野球についても背中を押してくれた。俺たちができるのはプロとして勝つこと。社長の思いも持って戦っていきたい」と無念の思いをにじませつつ、これからの戦いに強い決意を見せた。