“生きた教材”松坂が投手王国再建のヒントに

2020年01月04日 16時40分

西武に復帰した松坂。投手王国再建へ“生きた教材”となれるか

 西武首脳陣が松坂大輔投手(39)の14年ぶり古巣復帰を育成の観点からも期待している。松坂と同じ1980年生まれの同世代で来季からファームのコーチに就任する上本達之二軍育成コーチは「まず彼が普通に活躍してくれることを一番期待しています。そこから周りが何かを感じたりするんじゃないですかね」とした上で、松坂復帰効果のビジョンを語った。

「彼が今どういう練習をしているのかが分からないんですけど、やれることはきっちりやってもらいたいなと。例えば松井二軍監督が2018年に帰ってきた時、地味なことでもコツコツやってこられた方なんで『こんなスーパースターがこんなに練習するんだ』ということを周囲は再認識させられた。あんな派手な選手がこんな地味なことをやるんだと。じゃあ、自分たちもやらないといけないんだ、と気付く選手もいた。問題はそれにどれだけの人間が気付くかなんです。気付かないやつは全く気付かないんで」

 意思のない者に練習を強要しても身にならない。うまくなりたい、上に行きたいという飢餓感のない者に一流を見せても大事なことが何かさえ分からないものだ。「結局、誰かに言われて気付くようではダメなんですよ。自分で気付いて『こうなってるんだ』と思わなければうまくはならない。今度からコーチになりますけど、自分はそれを言いたくはない。待つしかない。もちろん、そのまま終わっていく人もたくさんいる。でも、そこはあえて言わなくてもいい部分だと思います。自分で気付くから必死になって課題に取り組めるわけじゃないですか」

 たとえ松坂から直接、指導やアドバイスを受けられなくても、中日で6勝を挙げた18年シーズンを超える再起に向け必死に野球に取り組む姿から、学ぶものは多い。若手にとって松坂はまさに“生きた教材”で、そこに投手王国再建を目指す西武の育成のヒントがあるはずだ。