阪神・矢野改造内閣 これはダメ”!

2019年10月15日 16時30分

CS敗退から一夜明け、帰阪する矢野監督

 巨人とのCSファイナルステージ敗退で5年ぶりの日本シリーズ進出を逃した矢野阪神が再スタートを切った。球団は課題の打力強化に向けて新たな組閣に着手。矢野燿大監督(50)の“古巣人脈”を生かし、打撃コーチに中日OBの井上一樹氏(48)の就任が決定するなどテコ入れを図っている。近日中にも一、二軍首脳陣の陣容が発表となるが、指揮官と現役時代にバッテリーを組んできた阪神OBで本紙評論家の遠山奨志氏は辛口の注文をつけた。

 巨人との力の差をまざまざと見せつけられた無念のCS敗退から一夜明けた14日、矢野監督は来季のリベンジに向け“鍛錬の秋”を宣言した。

 シーズン終盤の6連勝やCSファーストS突破など快進撃も見せたが、課題は山積みで「もっと点を取るとか、もっとエラーを少なくとか。それは秋のキャンプでもやっていくべき部分」と両リーグワーストの得点力と守備力の向上を掲げ、今季102失策の現状には「(リーグで)一番エラーしたんだからやるべき。ホームラン打てるチームではない。ワンプレーがより大きな部分になってくる」と宣言。この日までに留任が決まった久慈内野守備コーチを中心に昨年以上の猛練習で補うと決めた。

 すでに新たな組閣にも着手している。打撃部門では矢野監督の古巣・中日時代の人脈を駆使し、打撃コーチとして井上氏の就任、新井良太二軍打撃コーチ(36)の一軍昇格が決まった。投手部門も中日で一時代を築いたエースや中継ぎで活躍したOBに要請したが事態は難航…。ただ、今秋季キャンプの臨時コーチとして通算219勝の中日OB・山本昌氏(54=現野球評論家)の招聘には成功した。

 来季が就任2年目となる矢野監督にとっては勝負の体制づくりとなるが、そんな中、本紙評論家の遠山氏は「今年のような選手起用や自主性だけを重んじるコーチ体制ではダメ」と言い、こう続けた。

「来年はもう若手育成がどうとか眠たいことは言っていられない。厳しい言い方だけど、何年選手を競争させたままにしているのか?『このポジションはコイツでいく』と信念を持ってレギュラーをつくりにいく体制を早く整えるべき。これまでみたいに誰にもまずチャンスを与えるとか、外野も守れるから一応使うかとかでなく、例えば遊撃なら北條、木浪の1対1のガチンコ勝負をさせて結果を残した者をレギュラーとして使うとかがいい。それができる、あるいは監督にもそれをしっかり進言できるコーチ、そして選手が伸びなかったら責任を取って辞めるぐらいのコーチが出てくれることを望みたい」

 昨年オフ、矢野政権は金本前監督の電撃解任を受けて誕生した。懐刀として中日時代から旧知の仲だった清水ヘッドコーチを楽天から招聘し、他は二軍監督時代の首脳陣をほぼ昇格させる陣容で臨んだ。それにも遠山氏は「急場しのぎの組閣だったかもしれないが、矢野監督も来年は勝負。(首脳陣が)イエスマンや仲良しの集まりでは勝てない。矢野監督が言う自主性を重んじる指導も分かるが、うまく自主性を促しながら猛練習をやらせることもコーチの手腕。それが見たい」と声を大に訴えた。