FA権を行使して西武から楽天に移籍した浅村栄斗内野手(28)、巨人へ移籍した炭谷銀仁朗捕手(31)が11日、西武球団事務所を訪れ職員に最後のあいさつを行った。その浅村に関しては衝撃的な新情報が浮上。楽天と「最大年俸9億円」という超破格契約が結ばれた可能性が出てきた。

 普段あまり顔を合わせることのない職員へこれまでの感謝を語った2人は「僕らが見えないところで、いろいろやっていただいた。自分の気持ちを口にしないといけないと思っていました。最後に言えて良かったと思う」(浅村)と語り、西武での最後のセレモニーを終えた。

 今後はそれぞれの新天地で勝負をかけることになる。特に同一リーグの楽天へ移籍し、来季から敵となる浅村は「住む場所も環境もガラッと変わる。その辺は不安もありますが、しっかりやろうと思う。リーグも同じで顔を合わせる機会は銀さんに比べたら多い。楽しみですね」と古巣との対戦に言及していた。

 その浅村には獲得に動いたソフトバンク、オリックス、楽天の3球団の中で「結果的に楽天が一番の好条件を提示したようだ」との新情報が西武関係者の間で駆け巡っている。

 浅村の条件に関しては、西武が渡辺久信シニアディレクター兼編成部長(53)の粘り強い熱意と「4年総額20億円」の条件で引き留めを図ったが、事態は最後まで好転することはなかった。交渉の早い段階から楽天・石井一久GM(45)と同じ代理人弁護士を立て交渉に臨んできた浅村が楽天入りすることはもはや既定路線だったからだ。

 そして合意した契約条件も「4年総額28億円」といわれたソフトバンクの条件を実は楽天が上回っており、当初ささやかれた「4年総額20億円」ではなく、その額は「4年総額32億~36億円」という破格の内容だったという。

 現在、西武内でささやかれている情報を総合すると「浅村の実際の契約はベースとなる年俸部分が6億~7億円。そこに最大2億円のインセンティブが付くと聞いている。イニエスタ級(推定年俸32億円)とまではいかないが、現在の日本球界では間違いなくトップクラス。それだけ本気の三木谷マネーがつぎ込まれたようだ」とのこと。

 インセンティブを含めると、最大年俸は8億円から9億円…。楽天は人脈、根回し、条件のすべてでライバルを蹴落とし今オフ最大のターゲットをさらっていったことになる。(金額は推定)