今週も日本は「SHOTIME」でスタート――。エンゼルスの大谷翔平投手(27)は29日(日本時間30日)に本拠地アナハイムでのブルージェイズ戦に「2番・DH」で出場し、初回に6試合ぶりのアーチとなる10号先制ソロを右中間席へ、3回に11号特大2ランを中堅席へ放った。3打数2安打3打点、2得点、2四死球、1三振。打率2割4分9厘。これで日本時間の月曜日早朝の第1打席に本塁打を放つのは3週連続。心地よい朝の目覚めをバットで運んだが、チームは10―11で逆転負け。今季ワーストの5連敗となった。

 日本列島を目覚めさせる先制弾が飛び出したのは初回一死だった。相手先発は右腕ベリオス。通算12打数4安打、1本塁打と好相性だ。一死無走者で打席に立った。カウント2―2からの7球目、真ん中低めのカーブを豪快にすくい上げた角度26度、打球速度108・8マイル(約175キロ)で右中間席に運んだ。6試合ぶりの10号ソロは飛距離413フィート(約126メートル)の完璧な一発だった。

 これで2年連続4度目の2桁本塁打をマーク。日本選手では7度の松井秀喜に次いで2人目だ。前日まで今季ワーストの5試合連続&17打席連続無安打とスランプが心配されていたが、一振りで吹き飛ばした。

「SHO TIME」は終わらない。エンゼル・スタジアムが再び興奮に包まれたのは2―6の3回だった。先頭ウォードが四球で出塁。カウント2―2からの5球目、真ん中高めの92・9マイル(約150キロ)の直球をフルスイング。角度29度で打球が上がった瞬間、大歓声。打球速度106・9マイル(約172キロ)で中堅席へ飛び込んだ。飛距離425フィート(約130メートル)の特大11号2ラン。2打席連発は9日(同10日)の敵地レイズ戦以来、今季2度目だ。

 バットが快音を発した瞬間、試合を中継している「バリー・スポーツ・ウエスト」で解説を務めているエンゼルスOBのマーク・グビザ氏は「ショーヘイ、パワーを見せつけた! スゴイ! 絶好調! いとも簡単に(期待に)応えた!」と絶叫。

 ファンの期待は日本選手初の3打席連続、1試合3発だ。4回無死無走者は2番手の左腕ボルッキーと対戦。カウント1―2からの5球目、外角低めのスライダーに空振り三振。9―6の6回無死二塁は4番手の左腕ベラスケスの初球カーブが右腕のヒジ当てを直撃。2試合連続の死球に大ブーイングが上がった。10―11の8回一死無走者は6番手の右腕ガルシアから四球を選んだ。

 次のカードは31日(同1日)からのヤンキー・スタジアムでのヤンキース3連戦だ。2日(同3日)の3戦目に先発マウンドに上がる予定。二刀流の聖地で昨年は打者では11打数3安打、4打点で安打は全て本塁打で、しかも117・2マイル(約189キロ)、109・6マイル(約176キロ)、112・4マイル(約181キロ)と弾丸ライナー3連発でニューヨークのファンの度肝を抜いたが、投手では2/3回で5四死球と乱れて7失点KOと何もできなかった。今年は投打とも昨年を上回るパフォーマンスで雪辱だ。