MLBのロブ・マンフレッド・コミッショナー(63)が批判の嵐にさらされている。1日(日本時間2日)にMLBと選手会の間で新労使協定を巡る交渉が決裂。開幕延期を発表した会見の場で笑みを浮かべたため、その動画や写真がネット上で一斉に拡散し大炎上しているからだ。

 米国で数多くのMLB選手や米メディアから支持されているデータ分析会社「Codify Baseball」の公式ツイッターは、この日の会見で白い歯をのぞかせるコミッショナーの〝証拠動画〟を投稿。米スポーツ専門局「ESPN」で放送された会見の模様をスクショし、クローズアップしたものと思われる短い動画に「なぜ笑っているのか」とのコメントを添えた。たちまちネットで反発が広がり「意味が分からない」「コミッショナーにあるまじき態度」「この写真だけを見ると、まるで問題が解決したかのようだ」などと数多くの怒りのコメントであふれ返っている。

 今オフにメッツからカブスへ移籍したばかりの右腕マーカス・ストローマン投手(30)も、これをリツイート。さらにストローマンは別の投稿として自身のツイッターに「ファンの皆さんへ…」と書き出すと、その後に「この人はあなたたちのことなど何とも思っていない。誤解しないでください。選手たちはパフォーマンスをし、競争し、皆さんと交流する準備ができているのです。しかしマンフレッドはオーナーたちの操り人形を演じながら、我々の試合を台なしにした。それが事実です。私たちはプレーする準備ができているが、不安も持ち続けています」と続け、マンフレッドコミッショナーへの不満をぶちまけた。

 ESPNなどでスポーツ番組を手がける有名プロデューサーのブライアン・ムンギア氏も、コミッショナーが笑みを浮かべる写真を掲載したツイートを引用した上で「SMH」(「あきれる」の意味)と書き込み、強い不快感をあらわにしている。

 今後の交渉が長引けば長引くほどマンフレッド・コミッショナーへの風当たりは、ますます激しさを増していきそうな雲行きだ。