米スポーツ専門局ESPNやMLBネットワークなど複数の米メディアは25日(日本時間26日)に情報筋の話として、米大リーグ選手会がメジャー全体でのDH採用とプレーオフ拡張に関する米大リーグ機構(MLB)案を却下したと伝えた。

 報道によるとMLBとオーナー側はメジャー全体でのDH制の採用と引き換えにプレーオフの拡張を提案したという。選手会はメジャー全体でのDH採用は選手側に利益をもたらすものの、プレーオフ拡張によるオーナー側の収入増はそれ以上になると考えて受け入れを拒否したとのことだ。

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響でレギュラーシーズンを60試合に短縮された昨季はナ・リーグでもDH制を採用し、ポストシーズンは例年より拡張されて両リーグ8チームずつの合計16チームが出場した。MLBと選手会が開幕までに合意に至らなければ、今季は2019年までと同様にア・リーグだけDHを採用し、プレーオフは両リーグ5チームずつの合計10チームで行われる。

 昨季は実施試合数や年俸の削減幅などでなかなか合意に至らず、レギュラーシーズンの開幕が危ぶまれた。4月1日(同2日)の開幕に向けて今後も協議を続けていく。