米メジャーリーグ、レッドソックスは10日(日本時間11日)、監督として1年ぶりに復帰したアレックス・コーラ氏の就任オンライン記者会見を行った。

 ケネディ社長兼CEO、ブルーム編成本部長に挟まれる形で白いシャツに紺のジャケット、ノーネクタイと少しリラックスした雰囲気で登場し「地元にいる家族に感謝します。今年はタフな1年でした。家族との時間はうれしかったですが、間違った理由で家にいたことは恥ずかしいですし、申し訳なく思っています」などと1年間の〝謹慎生活〟を振り返り、その後も約1時間にわたって質疑応答に応えた。

 コーラ氏は2018年にレッドソックス監督に就任し、同年にワールドシリーズ制覇。しかし、MLBの調査でアストロズのベンチコーチだった17年にサイン盗みの主導的な役割をしていたとされ、今年1月半ばに解任されていた。

 1年にわたった〝謹慎生活〟については「当然の報いだと思います。球団にも多大な迷惑をかけました」。球団から与えられた再起のチャンスに感謝する一方で「自分の起こしたことは、今後のキャリアも、男としてもずっと向き合っていかなければなりません。だから決して、誰にも素晴らしいカムバックストーリーのように思って欲しくはないのです。悪い例から改善する見本にしたいと思います」と殊勝に話した。

 ブルーム編成本部長はワールドシリーズ後に謹慎処分があけたコーラ監督と、まずは今年始めに起きた一連の出来事について話がしたいと面会を行い、たびたび話す中でコーラ氏こそがレッドソックスの監督にふさわしいと感じたことが就任の決め手になったと説明。ケネディ社長も「ホーム、ファミリーの元へお帰りなさい」と満面の笑みで迎え入れた。