【ロサンゼルス発】カブスのダルビッシュ有投手(33)が19日(日本時間20日)に更新した自身のツイッターで今季の開催案に疑問を呈した。米大リーグ機構(MLB)は米国の独立記念日の7月4日(同5日)前後のレギュラーシーズン開幕を目指し、選手会と協議中だ。

 MLBは無観客での開幕となり、大幅な減益となるため、ポストシーズンを含めた総収入を球団と折半することを提案。レイズのサイ・ヤング賞左腕スネルやフィリーズの主砲ハーパーらが不満を口にしている。この姿勢を2018年までオリオールズ監督を務めたメジャー通算1551勝の名将バック・ショーウォルター氏(63)が批判した記事を引用して物申したのだ。

 ダルビッシュは「前例のない状況で感情論で話されてもなぁ。結局密だらけの現場に長時間いて、そのまま家族のいる家に帰るのは現場なんで」とつぶやいた。

 ショーウォルター氏はボルティモアのラジオ番組で「『給料カットするならプレーしない』などとファンらは選手が発言するのを聞きたくなんかないさ」と批判した。

 ダルビッシュは「結局野球が始まってさえくれれば、現場に行かなくてもお金が稼げる人たちが『ファンのために』ってもっともらしいことを言っているだけ」とピシャリ。さらに、独身や子供がいない選手と、小さな子供がいる選手、持病を抱えている選手の立場の違いも言及。「ただ今はプレーしない選択をした選手の立場が悪くなってしまう方向に持っていかれているのが問題だと思います」と主張した。

 もっとも、ショーウォルター氏は同番組で「「皆にとってベストは何か、この国や人々のためにできることは何か、きっと妥協点を見つけられるはずだ」とも話している。