メジャー「アリゾナ開催」案の論争激化 NY州クオモ知事は賛成「人々に希望と光」

2020年04月18日 16時30分

【ロサンゼルス発】米大リーグで浮上しているアリゾナ州での全30球団による無観客開催について、ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事が15日夜(日本時間16日)のCNNのニュースで賛成であることを表明し、議論が再び激化している。

 生放送の自宅からインタビューに応じたクオモ知事は同日にメッツのジェフ・ウィルポンCOOと話したことを明かした上で「『無観客試合について話を進められないのはどうしてか』と聞いたんだ。野球を見る楽しみは国のためにも人々にとってもキャビン・フィーバー(長期間閉じ込められていることからくる情動不安)とも戦えて良いと思うから、私は(開催を)働きかけねばと思うが、そのためにはどうやら大リーグは選手会と何らかの取引を交わさないとならないらしい。無観客で行われた場合、数字(収益)は変わるわけだから。もし双方が合意できたなら、それはすごく良いことだと思う。(野球の開催で)人々に希望と光を与えられるはず」と訴えた。

 この件に関し、米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長もスナップチャットの番組「グッドラック・アメリカ」に出演し「無観客で試合をしても意味がないと言う人々はいるが、おそらく死ぬほど野球が見たいと思っている人々の意見だけでも十分、開催につなげられると思う。特に自分はワシントンにいて、ここにはワールドチャンピオンのナショナルズがいる。彼らが野球するところが見たい」と力説。徹底管理されたホテル生活で選手やその家族の新型コロナウイルスへの感染を予防し、週1回の検査を義務付けるなどすれば開催も不可能ではないとの意見を述べた。

 一方で否定的な意見もある。地元紙ニューヨーク・デーリー・ニューズ(電子版)は「1000人を超える選手らを4か月、毎週検査すると少なくとも1万5000もの検査が必要になり、コーチ、医療関係者、報道陣、警備、ホテル関係者、移動担当スタッフなどが加わってくる。現在、米国では州によって検査数が限られているが、開催が検討されているアリゾナ州全体でパンデミック以来の検査数は4万5000にしか過ぎない。多くの専門家も、万が一、1人でも陽性反応が出ればシーズンを2週間は中断しなければならない」と、やや否定的だ。

 選手側はドジャースのエース、カーショーやエンゼルスのトラウトらがアリゾナ州での無観客開催について反対を表明しており、クリアすべき課題は多い。